※今回のブログは個人的見解に基づくもので、

　標準治療からは乖離しており、

　誤解を招いてしまうかもしれません。

　あくまでイチ患者の想い・考えとして、

　読んでいただければと思います

癌が局所に制御されているのであれば、

最も効果的かつ根治性が高いのは外科的切除です。

しかし解剖学的問題などで外科的切除が困難な場合は放射線治療が選択されます。

外科的切除であれば病変を丸ごと取り出すので根治性が高いのは納得できますが、

放射線治療でどこまで癌細胞を消滅させられているのか判断は難しいところです。

MRIやPET検査などで「画像上は消失」と言われても、

画像ではうつらないレベルの小さな病変は残存している可能性があります。

昨年初回再発時は腫瘍が大血管を巻き込んでいるため外科的切除は不可能、

ということで化学放射線療法を選択しました。

治療後には画像上は癌細胞の消失を確認できましたが、

残骸？のような正常リンパ節も残っています。

その中に画像にうつらない程度の癌細胞が残存している可能性はゼロではないので、

画像判定後にリンパ節郭清術を希望しました。

『PET-CT検査の結果』先日PET-CT検査の結果を聞いてきました。先週CT検査の結果を聞きに行った際は、待合室で「転移が進んでいるかも・・・」「化学放射線療法を行ったリンパ節があ…

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しかし主治医には様々な理由で反対され、

その後何度も何度も話し合いを行い、

最終的には経過観察と言う方針になりました。

『【結論】リンパ節郭清する？しない？』これまで繰り返し書いてきましたが、改めて私のこれまでの経過です。2021年11月　舌癌（T3NxM0）と診断 12月　舌半切除+予防的リンパ…

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結果としてこの時の読みは甘く、

今年3月に2度目の再発。。。

『PET-CTの結果』昨年から続いていた右肩の痛みが徐々に徐々に悪化傾向で、エコーでは異常が見当たらないものの主治医の提案でPET-CT検査を受けましたが、『鬼肩凝りに悶絶する日々…

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この再発が判明する2ヶ月前の検査では異常が無かったのですが、

2ヶ月の間に再発して急速に増大して、

周囲の血管を巻き込むほどになってしまったので、

治療としてはやはり外科的切除は困難ということでBNCTを選択。

そして現在、

『BNCT3ヶ月後のPET検査』予定通り、BNCT3ヶ月目の最終効果判定として、先週南東北BNCT研究センターを受診してきました。私の経過としては2-3月頃から肩の痛みが悪化して、皮弁が突…

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「画像上は消えた」というところで、

改めて残存リンパ節の外科的切除を検討しているのです

「頭頚部癌診療ガイドライン2022」

Amazonで購入できます。

もしかしたら読まれている方もいるかもしれませんが、

本文中で「化学放射線療法後の手術＝救済手術」について、

「切除可能であれば救済手術は治癒の可能性が最も高い治療である」

と書かれています。

そう、

「切除可能であれば」、

です

私の場合は、場所が悪いことに鎖骨の真裏のリンパ節で転移・再発をしてしまっているのです

なので頚部リンパ節と違って簡単にはアプローチできません。

手術するのであれば鎖骨を摘出する必要があります。

またこれまで放射線治療とBNCTを行っているので、

組織の瘢痕・線維化が強く、

手術時の出血や創傷治癒遅延のリスクもあります。

術後は機能面で大きなハンディを負うことになると思います。

仕事だって、これまで通りこなせるか分かりません・・・

でも、

完治して、

長生きできれば、

それでイイじゃないですか

今回のBNCT治療で完治していれば安心ですが、

医師からは「画像上で消失しても◎％は後に再発する」と言われています。

（おそらく未公表データなので数値は伏せておきます。知りたい方はDMください）

私も同じ程度の割合で再発リスクがあり、

これまで再発した際は短期間の間に血管を巻き込んでしまうほどに増大して手術不可と判断されてしまうので、

次回再発時には手術という選択肢は持てない可能性もあります。

つまり、根治的救済手術を行うのであれば今しかないと考えています。

そこで問題になるのは

■鎖骨の裏であるためアプローチが困難

■放射線治療・BNCT後であること

救済手術にあたっては、

今の主治医は鎖骨を摘出するほどの手術は経験がないということで、

あちこちの病院を渡り歩いてきました・・・

１，Tがんセンター：鎖骨の裏は無理

２，H病院：BNCT後の手術は無理

３，T大学附属病院：鎖骨の裏は無理

４，K大学附属病院：（BNCT後救済手術の経験はあるけど）鎖骨の裏は無理

全ての病院を受診したわけではなく、

主治医がメールで問い合わせてくれた病院もありましたが、

返事はことごとくNO、NOで、

その都度大きく落胆し、

考えることを放棄したくなることもありましたが、、、

ある日放送されていたNHKの「プロフェッショナル　仕事の流儀」で

複数の病院で手術が出来ないと言われた心臓病の女の子を、

この医師が手術してくださり、

現在も元気に過ごしている姿が映っていました

山岸医師はインタビューで、

「絶望させたくない」

「生きる選択肢を与えてあげたい」

と仰っておりました。

私自身も日本中の病院を巡ればこう言ってくれる医師を見つけられると信じ、

受診した病院から「NO」と言われ、

その都度主治医からも「経過観察でどうか」と言われましたが、

「次はこの病院に行きたいです。紹介状を書いてください。」

と200%諦めない姿勢を固辞して、

5つ目の病院で手術をしていただけることになりました。

ただしこれまで4施設でNOと言われた意見と同様で、

「手術のリスクは大きい」

「経過観察という選択肢も妥当」

と説明をされましたが、

「今後また再発する可能性がある」

「根治させる可能性を高めたい」

「子供がまだ小さい。今死ぬわけにはいかない」

という想いを伝え、私の意見を支持してくださいました。

術式：拡大リンパ節郭清術

概要：右鎖骨を摘出

　　　その奥側の残存リンパ節を郭清

　　　鎖骨摘出に伴い胸鎖乳突筋も切除

　　　場合によっては大胸筋で皮弁

　　　皮膚の生着不良の場合は大腿皮膚を移植

予定手術時間：5-6時間

予定入院期間：10-14日間

※私はBNCT後CRでまだ再発していなので、厳密には『救済手術』とは言わないのだと思います。

重大な合併症も懸念され、

繰り返しになりますが以後の生活には支障をきたし、

仕事も今までのようにできなくなる可能性があります。

「良いんです。長く生きられるのなら。これは私が生きる代償なのです」

大きな後遺症を残す懸念に、不安は全くゼロではありません。

「もしかしたらBNCTで完治しているのでは」と何度も思いました。

とは言え、

たくさんの病院を渡り歩いて掴んだチャンス、

もうこれがラストチャンスかもしれない。

もしまた再発したら

「あの時に手術を受ければよかった」と途方もないほどの後悔をすると思います。

「NO」と言われ続け、

手術を受ける意思は何度も揺らぎましたが、

もう腹は括っています。

世の中には様々な理由で日常生活に苦痛やハンディを負っている方が沢山います。

私も逃げ出さず、頑張らなくてはいけません。

たまに数年前の家族写真を見返すことがあります。

将来への不安もなく、幸せだったあの日々、、

あの時の自分をまた取り戻せるように、、、

10月12日に救済手術を受けてきます