私のオピオイド麻酔【目次】
まとめ・解説
:タップすると 記事を読めます
2. まとめ:オピオイド投与
5. 解説 :アトロピン投与
10. 解説 :覚醒遅延時の対処
11. 解説 :トニケ使用時の対処
12. 解説 :気管内挿管・他
13. 解説 :術後対策
14. 解説 :小児オピオイド麻酔
最後に、 [私の 「ソセゴン・レペタン麻酔」 のすすめ]
私が行っているソセゴン麻酔・レペタン麻酔について 詳しく解説した。
ソセゴン麻酔は そう難しくないと思うが レペタン麻酔は 難しく、
あまり起きて欲しくないことが色々と起こる可能性も 正直に書いたので、
この麻酔にチャレンジすることが怖くなった方が いるかも知れない。
だが これらの事象の多くは、この麻酔法を試行錯誤している過程で起きたことであり、
今では滅多に起こらないことがほとんどだ。
私の この 「具体的で 詳細な説明」 を元に 注意深く麻酔すれば、
今の私と同じように これらの事象をほとんど経験することはないだろう。
しかし 万が一 そのような事態が起きても 慌てないで済むようにと思い、
このブログに記載しておくことにした。
しかし この中でも特に、
「レペタン麻酔の詳細の術直前管理」 の中の
① ② として書いた項目には 注意すること。
① は たまに起こるが、 記載された対応を守れば 特に怖くない。
② は このブログシリーズを書き終えた後に 経験したことで、
頻度は少ないと思われるが、経験した際は 息こらえが酷くて換気できず、かなり慌てた。
あらかじめ、対応策を頭に入れておくことが重要だろう。
(②は ソセゴン麻酔でも起こり得る)
また、男性の(後方アプローチによる)THA麻酔は侵襲がとても大きいので注意した方がいい。
(前方アプローチの場合は そうでもない)
解決方が見つかったなら このブログに付け加える予定である。
別に「怖く」はないが、
あまりにも 「面倒」 に見えるので やっぱり真似するのを止めた人もいるかも知れない。
だが、どんな技術でも それを習得するまでは面倒なものであろう。
その面倒さにも拘らず やってみようというのは、それに優るメリットがあるからだ。
そのメリットを 繰り返して述べないが、
この麻酔は 患者さんと 看護師さんと 医療経済に 優しい麻酔であるとだけ言っておく。
「優しい」 というのは、「負荷をかけない」 「負担が少ない」 という意味である。
この麻酔を始めたときは、エコーガイド下神経ブロックを併用できなかった時代である。
そして、THAやTKAに対しては
最初に このやり方を試してみて「できる」ことは分かったものの、
やはり 術後鎮痛剤使用や PONVの頻度が ともに3〜4割と高く、
途中から再び硬膜外ブロックを併用するようになっていた。
硬膜外ブロックを使っていたときは、術後疼痛やPONVの頻度は 2割前後であった。
そして、またまた THAやTKAに対して
ルーチンにレペタン麻酔をするようになったのは 7〜8年前からであるが、
工夫を重ねた結果 術後疼痛やPONVの頻度は 1〜2割程度に減った。
現在では 共に 1割前後くらいにまで 減っている。
硬膜外ブロックは、
・覚醒下に施行する必要がある
・抗血小板剤や抗凝固剤を服用している患者さんの出血のリスクがある
・脊柱の変形や手術既往があると
硬膜外ブロックができないか 危険な合併症のリクスが高まる、という理由により、
7〜8年前に 完全に止めることにした。
レペタンで対応するようになってから 今回ここで述べたような工夫を加えてみたところ、
術後の鎮痛剤使用率や PONVの頻度は 硬膜外ブロック時よりも 明らかに減った。
神経ブロックを併用しないことに加えて この術後の快適さは、
患者さんに優しい麻酔と言っていいだろう。
そして トータルの麻酔時間も10分ほど短くなり、使用する薬剤や物品も減った。
これは、 看護師さんと 医療経済に 優しい麻酔である と言っていいだろう。
しかも 慣れてしまえば、硬膜外ブロックのときより 麻酔の「ストレスも少ない」 し、
私は 麻酔をかけていて とても 「楽しい」
ということで、他の麻酔科専門医の皆さんにも薦めてみようと思った次第である。
いかが ですか?