「幸せ」 って なに?
自分自身を受け入れ いまここを楽しむこと。 これが 「幸せ」である。
自分自身を受け入れるとは、 自分の持って生まれたものと
「人生、 何が起こるか分からない」 という 過去と今と未来の偶有性を、 受け入れることである。
自分の容姿や素質・性格・生まれ育った環境によって 偶然 今のような人生(状況)になったけれど、
それは 必然だったのだ と受け入れること。
そして これからも その態度を続けていくことが、 幸せ(知足)への道である。
偶有性とは、 「他の状態でもありえたのに たまたま今は この状態になっている」 ということ。
必然に変わった偶然が 偶有性であり、 それを 運命と呼ぶこともできる。
運命を切り開こうと 努力しつつも、 起きてしまった結果は 運命として受け入れる。
その努力の過程を 楽しむ。 そして どんな結果も受け入れる。
それが 「(本当の)幸せ」 だ。 「偶有性」 という言葉は、 「受容」 のための重要なキーワードだ。
今の ありのままの自分と運命を受け入れるためには、 マインドフルであることが必要だ。
マインドフルであるとは、成功や目標の達成という 「結果(条件)」 を重視するのでなく、
その 「過程:いま」 を味わい、 楽しむこと。
目標とは 過程を味わうために設定した 仮のものであり、 極言すれば なんでもいい と言える。
過程を 「楽しむ」 ことが 主(目的)であり、 目標は 従であり そのための手段である、
という風に 逆に考えてみたらどうだろう?
発想を変えて、 手段と目的を 入れ替えてみる。 そして 辛い状況をも楽しんでみようとする。
一般的には、成功に伴って つまり 結果・条件によって 幸せがやって来ると思いがちであるが、
マインドフルであれば、 つまり 過程を、ありのままの今を 楽しめれば、
成功しなくても、 目標を達成できなくとも、 幸せになれる。
そして 実は それこそが本当の幸せなのである。
ただし 最初から 「達成できなくてもいいや」 と思いながらやっても、 それはダメだろう。
「いつか」 幸せになる、というのは 幻想だ。 幸せは 「いまここ」にある。
「いまここ」 という過程が 幸せでなければ、 「いま」を 「楽しむ」ことができなければ、
幸せは 「いつ」 になっても やって来ない。