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カンポンさんの説法 〜流れを超えて〜 8
気づきは､ 何者でもない
気づいているものは 何者でもない
「無我｣ という真理を知る
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
私たちの 【二元的な・色としての】人生は、
ルーパ：形あるもの と ナーム：形なきもの
それだけです｡
「この私｣ というのは ありません 【無我】
【 ｢この私｣ というのが ｢我：識｣ のことで､
｢識｣ とは 後からくっつけただけの幻想】
ただ､ ルーパ：色受 と ナーム：想行 だけ｡
想と行の主体として要請された要素に過ぎない｡
すなわち 識（我）は幻想（無い）
つまり「無我」】
ルーパ：色受と ナーム：想行がある場所に､
仮に ｢この私：識｣ があるに過ぎません｡
【 我とは「仮のわたし｣ のことであり、
たんに サバイバルの手段であった
ナームという機能が どんどん増殖・肥大して
いつのまにか ｢この私という主体｣ が生まれた｡
ナームが ｢この私｣ の存在を要請したのだ】
【何者かである ｢この私｣ として】
私は 障害者である。
【だから 何もできず、保護されるべきだ？】
私は 男である。 私は 女である。
私は 子供である。
【だから、 純真無垢である に違いない？】
私は メーチー（女性修行者）である。
私は 動物である。 私は 人間である。
【だから 理性を失って､
勝手に振る舞うときもある？
でも、人間だから 賢くて偉いハズだ｡
本当にそうか？】
【これら 何者かである】 すべては、
本質でない ｢仮なるもの｣ としての話なんです｡
【これらは みな、たんに 特徴や 役割や
区別の目印や そのときの立場などの
外側から見える印（本質的でない 仮のものである要素）
に過ぎない｡
そして その内側に、
固定した特性が付随しているワケではない】
しかし 自分を感じるということに、
「この私」はありません｡
【ただ「感じている」ときには、
「この私｣ という感覚は付随していない｡
感じているときの
「自分自身という本質（座）｣ は､
「この私という要素：我｣ とは
違うレベルの ｢わたし｣ である｡
すなわち ただ感じているときは無我である｡
感じているのは､ つまり 瞑想しているのは
「我｣ ではない「わたし（座）｣ である】
【 ｢座｣ という本質は】
男であることもなく、女であることもなく､
お坊さんであることもなく、
在家者であることもない｡
何者でもない んです｡
【感じているのは ｢何者でもない｣ もので､
本質的な自分自身は､ 特徴づけられない
「何者でもないもの：nobody｣
「何者でもないもの｣ とは
「何者かであるという意味｣ を持たないもの｡
人生と世界に意味がないように、
「わたし｣ にも意味はない｡
意味とは 本質でない｢仮のもの｣ に過ぎないが､
それなしで人が生きることはとても難しい】
自分を感じる ということは、
ただただ 知るという状態です｡
純粋に知る ということ。
【 ｢感じる・知る」というのは､
世界を感じると同時に、この 感じている
「何者でもない｣ 自分を 感じる・知ること｡
「座｣ の機能は､ ただ ｢感じて 知る」こと｡
ただ ｢感じて 知る｣ とき ｢座｣ が姿を現す】
仮なるものを超えて､ 自由な状態なのです｡
全くね。
【本質は ｢何者でもない｣ 故に ｢自由である」
制限がなく、どこまでも広がっている】
もし 私たちが気づきを高め
自分を感じることができれば､
自分を感じることは 何者でもないこと
【無我：nobody】 を知ることである
と分かるでしょう｡
私たちの残りの人生でなすべきことは
ただ一つ｡
人生でなすべき ただ一つのこととは、
何でしょう？
それは、 ｢ただただ知る｣ ということです｡
【 「ただただ 知る｣ というのは、
「ただ 知ればいい｣ という
「知る｣ ことに重点をおいた言葉でなく､
「ただ｣ 知ることだけに留めて それ以上
そこに 判断を加えない という意味である｡
判断を加えることによって
「何者でもないもの｣から ｢何者か｣が生まれる】
もし 誰かが修行を始めたとしたら、
このように見えてくるはずです｡
なぜならば、
本当のタンマ【法：真理：無我】を
知らなければならないからです｡
【この言葉は、｢ただ タンマを知ればいい」
という誤解を与える可能性がある｡
何者でもないことというタンマ（色即是空）
が分かった後に､ さらに どう生きるのか
（空即是色）ということの方が大切である｡
カンポンさん自身は 自ら
そのように生きているにもかかわらず､
言葉の説明は不十分だと思う｡
カンポンさんにとって、
「タンマを知る｣ ことより、
「タンマを伝える道具として自らを再発見した｣
ことの方が重要だ｡
そして
「ただただ 知る：正念正定｣ というのは､
「タンマ：色即是空を知る｣ ためだけでなく､
「知った上で （たとえば 法の道具として）生きる｣
こと：空即是色においても、
欠くことができない｡
タンマを知ることは重要だが、
それは まっとうな人生を送るための
スタート に過ぎない｡
そこは ゴールではないのだ】
知ると 観るは 同じことですよ。
ルーパを 観て、 ナームを 観る。
ルーパの苦しみ【苦】 を観て、
ナームの苦しみ【苦悩】を観る。
ルーパとナームが現しているのは、
他でもありません､
ただ 苦しみ【苦と苦悩】 それだけなのです｡
それが 彼らの仕事ですからね｡
【ルーパの苦しみは ｢苦｣ これはルーパの機能｡
ナームの苦しみは ｢苦悩」
これはナームの機能ではなく、副作用｡
「仕事」は ルーパの「苦｣ の方 だけで､
ナームの「苦悩｣ は「副作用｣
「苦｣ は 必要だが､ ｢苦悩｣ は 不要なもの｡
その 微妙な違いを知ることが ｢名色分離智｣ 】
ルーパの苦しみ【苦】 ナームの苦しみ【苦悩】
【それぞれ】たくさんありますよ｡
ルーパの苦しみ、
例えば 疲れること・痛いこと・暑いこと､
などですね｡
暑さ、観えていますか？
みなさんの中には、今、扇であおいで
自分に 風を与えている方がいますね｡
それは、ルーパの苦しみ【苦】ですよ。
私の苦しみ【ナームの苦しみである苦悩】
ではなく､ ルーパの【リアルな】苦しみです｡
暑いという ルーパ：体の苦しみがあるので
あおいでいるわけですね｡
【暑いのは ｢苦｣ であり､ 暑いことを
嫌だ嫌だと 嘆き悩むことは「苦悩｣
ただ暑いこと（苦）に対しては、
あおいだりして
「適切な対処ケア｣ をすればいいだけ】
姿勢を 少し変えたりするでしょう？
それは､ 体が同じ姿勢だと疲れるからです｡
痛みが生じますね｡ それは私ではありません｡
【それは ルーパの痛みであり、
ナーム（わたし）の痛みではない】
【痛みがあれば、
それに 適切に対処すればいいだけ｡
「私の痛み」という表現は、
その痛みを嫌だ嫌だと 気にしている
「私：我が発現している｣ 状態を指している｡
苦に 適切に対処できないと、
［たんなる 体の症状の痛み（ルーパの苦）→
ナームが ｢大変な病気かも知れない｣ → そして
「死んじゃうかも知れない｣ と思い込み →
ナームが ｢どうしょう どうしょう｣と言い立てる｡
これが､ ナームの 死の恐怖としての苦悩］
このように ｢苦｣が ｢苦悩｣となってしまう】
お腹がすく､ 喉が渇く【のは解決を求めているから】
息を吸う､ 息を吐く。
それらは、ルーパの苦しみを解決している
にすぎないのです｡
【お腹がすいたら 何か食べる。
喉が渇いたら 何か飲む。
息を止めると 苦しい（苦）ので 息をする｡
ただ それだけのこと｡
ルーパの苦しみ（苦）に
適切に対処ケアしているだけのことである｡
そして 今いま 適切に対処できないのなら､
待つか、諦あきらめるしかないと知る｡
ただ それだけのことだ】
【 ｢無我｣ を知って
「我：自分が｣ という感覚が なくなれば､
ただ 当たり前に対処しているだけのこと・
当たり前のことを当たり前にしているだけ
だと分かる｡
「我｣とは 他人と違う ｢特別な人｣のことであり､
「無我｣とは 「ただの人｣であるということ】
（最終改訂：2024年6月5日）