カズオ・イシグロ氏(スマホ版) | やすみやすみの「色即是空即是色」

やすみやすみの「色即是空即是色」

「仏教の空と 非二元と 岸見アドラー学の現実世界の生き方」の三つを なんとか統合して、真理に近づきたい・語りたいと思って記事を書き始めた。
「色即是空即是色」という造語に、「非二元(空)の視点を持って 二元(色)の現実世界を生きていく」という意味を込めた。

  カズオ・イシグロ氏の
                 ノーベル文学賞についての、
  本日(2017/10/7)の道新コラム記事です。

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「もののあはれ」とは、
  無常なる真理に触れたときに感じる
        「切ない」気持ちのようなもの、
                                        と思いました。

  結果として
「思いどおりにいかなかった」としても、
「その時はそうしかできなかった、
  その時も最善をつくしてそうしたハズだ」
  と、過去を受け入れることができれば、
           自分を責めずにすむのだと思います。

  結果に対しては
              誰も責任を持ち得ないのですから、
  自分(自我)に対して「それでいいんだよ」
                    と言ってあげることですよね。

  メメントモリ。   だからこそ
              「存在」そのものの価値を
                          理解することができます。
「存在」の在り様は、
  関係性(interbeing)そのものだと思います。
  だからこそ「愛すること・慈愛・思いやり」
  が人生でもっとも大切で
           本質的なものだと言えるのでしょう。

  そんな風に言われると、
  多くの人は「その通りですね」と
                    同意してくれると思いますが、
  なぜか 日常生活の中では 
                   しばしば それを忘れています。
  いつも 片時も忘れずに気づいていること、
                                   それがサティです。

  英国人になった、もしくは
  英国人としての自我を身につけた
           イシグロ氏のノーベル文学賞受賞を、
「日本人」の受賞であると騒ぎ立てる
              ことに違和感を感じていましたが、
  このコラムを読んで、
「ああ、やはりこの人の中には
  日本人の血がたしかに流れているんだな」
                                         と感じました。

  わずか5才までに、
  こんなにも深いものが
      人間の中につくり上げられるのですね。
  そして、
「文化」というものの人間に与える影響の
   大きさを思わずにはいられませんでした。


  追記:あとで気づきました。
  たぶん ご両親が日本人なので、
            その影響も大きいのだと思います。
  もしくは、
  5才まで住んでいた日本のことを知ろうと、
  移住後に逆に普通の日本人よりさらに深く、
  日本を理解しようと
                       勉強したのかも知れません。
  外にいて日本を観ると、
  ずっと日本にいるより 
     もっと深く理解できるものなのでしょう。