今日は曇り空で、気温は上がらず、17~19度と肌寒い一日だった。十数年前になるが、同じ時期にミロ・カルテットの演奏を聴きに晴海に行った時も似たような天気だったことを思い出した(この時は小雨が降っていたが)。

 

午後、TVで参議院予算委員会の様子を少し見た。そのなかで取り上げられた質問の一つが「週刊文春」が書いている高市早苗の秘書と動画制作者のあいだの誹謗中傷動画疑惑だった。記録された音声が秘書のものかどうか問われたことに対して、高市は秘書の声とは認めず、「週刊誌の記事が正しい、私の答弁が間違っている、そういう印象操作をされてますけど大変心外です」と答弁していた。

 

印象操作とはアベ君がよく使っていたが、違和感のある言葉遣いで、それが高市にも伝染しているようだ。

 

今回のやり取りを聞いていて、疑惑を指摘されたことに対して根拠を示さずに否定の答弁をして、質問者が疑惑を指摘すること自体を印象操作だといっているように見えた。

 

これにかかわって、「『印象操作』という言葉は、もともと他者に与える自分の印象をコントロールすることの意味で使われることが多いようです。人を貶めるような発言に対して、『印象操作だ』というのは、珍しい使い方のようです。どちらかというと『悪口言うな』とか『侮辱だ』というくらいの意味なのでしょう。指摘されている事実が誤っているというのであれば、むしろそれを指摘すべきところです」(東京中央法律事務所「弁護士の雑記帳 印象操作」2017年6月6日付)とも指摘されている。

 

この指摘に基づいて、高市答弁をいい換えると「週刊誌の記事が正しい、私の答弁が間違っている、そういう質問は私への侮辱であり大変心外です」ということになる。

 

これでは、質問に対する答えにはなっていないね。

 

ちなみに、以下のとおり、国会では「『印象操作』に関する質問主意書」が出され、それに対する回答もあったようだった。

 

<資料>

 

●平成二十九年六月六日提出・質問第三六九号
「印象操作」に関する質問主意書  提出者・大西健介

 


「印象操作」に関する質問主意書

 安倍首相は、国会答弁の中で、「印象操作」という言葉を頻繁に使用していることに関し、

一 首相は、「印象操作」という言葉をどういう意味で使用しているのか。
二 広辞苑には、「印象操作」とは「他者に与える自分の印象を、言葉や服装などによ

 って操作すること」とあるが、首相は、これと同じ意味で「印象操作」という言葉 

 を使っているのか。
三 米国の社会学者アーヴィング・ゴッフマンは「言葉遣いや表情、服装、髪形など

 をコントロールすることで、自分に対する他者の印象を自分の望む方向に管理しよ 

 うとすること」を「印象操作」と名付けたが、首相の「印象操作」という言葉の使

 い方は間違っているのではないか。国会答弁の中で、本来の意味と違う間違った言

 葉の使い方を多用することは不適切であり、改めるべきではないか。

 右質問する。

 

 

平成二十九年六月十六日受領・答弁第三六九号
内閣衆質一九三第三六九号 平成二十九年六月十六日 内閣総理大臣・安倍晋三


       衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員大西健介君提出「印象操作」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

 


衆議院議員大西健介君提出「印象操作」に関する質問に対する答弁書

一から三までについて

 お尋ねの「印象操作」の意味するところは、安倍内閣総理大臣が、例えば、平成二十九年六月五日の衆議院決算行政監視委員会において、宮崎岳志委員が質疑で写真を提示し、安倍内閣総理大臣の交友関係に言及したことに対し、「私と加計晃(ママ)太郎氏が友人であることと、・・・この政策に関与したかということは全く別問題でありますから、まさにそういう写真を出して印象操作を一生懸命しておられるんでしょうけれども・・・。」と答弁しているとおりである。
 また、一般に、「印象操作」の語が、自己の印象を自ら操作すること以外の意味で用いることができないものであるとは考えていない。

 

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これまた根拠を示すことなく「できないものであるとは考えていない」と回答していて、これでは質問に対する答えになっていない。国会って一体何をやっているのだろうかと改めて思う。小中学生に読んでもらって、こんなやり取りが成立するかどうか判断してもらいたいところだ。