今日ははっきりとしない天気で、曇り時々雨といったところか。最高気温は30度で、蒸し暑い。

 

NHKの「バタフライエフェクト」(2025年6月23日放送)で韓国の近現代史が取り上げられていた。反政府運動が次々に起こるのは「戒厳令」を連発する独裁体制にあることがよくわかった。

 

一つ印象的だったのは、朴正煕(大統領在任期間1963-79年)が1972年に、当時世界的に流行った若者文化を阻止するために、「長髪禁止令」、「膝上17センチ以上のミニスカート禁止令」、「夜間外出禁止令」、それにギターの没収までしていたことである。

社会秩序を維持するという名目なのだが、大統領個人の趣味かあるいはこのままいくと体制が転覆されるのではないかという過剰防衛反応というほかない。

 

強権的な抑圧体制の結果起こったことといえば、1979年10月26日、朴正煕はKCIAの部長によって射殺されてしまうという結末だった。射殺の目的は本人の肉声によると、「自由民主主義を回復し、国民が犠牲になることを防ぐこと」だった。

 

見ていて思ったのは髪の毛だとかスカートの丈だとかを過剰に規制しようとするのは日本の中学、高校と同じじゃないか、ということである(いまもそういう学校があればの話だが)。校則ということで規制すれば、表向きは秩序が保たれているかに見える。だがそれを抑圧と感じれば反抗につながるか、あるいは学校そのものを見限るかだろう。

 

韓国はどうなったか、というと、1988年のソウルオリンピックを見越して日本支配下の残存制度としてあった学校の制服を廃止したり、そののちには授業の前の「起立・礼・着席」などというよくわからない習慣も廃止した。

 

こうした点については日本の学校も韓国から学ぶべきだろう。その目的は「自由民主主義を学ぶ学校において自由民主主義を回復し、生徒が犠牲になることを防ぐこと」である。