今日は朝方雨が降ったが、その後は曇り空で、気温も30度まではいかなかった。

 

午後から、アラン・ギルバート指揮都響の演奏会へ。ギルバートの指揮を聴くのは5回目くらいだが、毎度、「技」を感じる。今回のベートーヴェンの交響曲第5番も速めのテンポでよく鳴る演奏だった。オーケストラの編成はフル編成から一回り小さくしていたが、それがホールの特性とよく合っていて、立体感のある響きがもたらされたように思う。編成が大きくなればその分音量も増すのだが、それによってホールが飽和状態になると耳の痛い暴力的な演奏になってしまう。それをうまく避けて、豪快なベートーヴェンを聴かせてくれたのだった。

 

なお、前半の一曲目はチャールズ・アイヴズの「コンコード・ソナタ」の管弦楽曲版(ヘンリー・ブラント編)から「オルコット家の人々」。演奏時間数分の小曲で、標題のとおり、オルコット家の生活がテーマなのだが、どこか田園風景を思わせるような作品。なぜアイヴズなのか、といえば、今年が生誕150年にあたるからである。そういえば、ちょうど50年前の1974年、生誕100年の年にFM放送でアイヴズの作品が特集されていたことを思い出した。

前半はつづいて、モーツァルトの協奏交響曲K.364が演奏されたが、オーケストラは小編成、独奏者の音量も音色もこぢんまりとしていてあまりおもしろくなかった。