明け方まで雨が降りつづいたが、日中は曇りのち晴れといったところ。ところが、夕方から雷雨になって、激しく降った。1時間くらいで止むかと思ったが、夜も降りつづき、肌寒いくらいだった。

 

その雨の中、夕方から、エリック・ルーのピアノリサイタルへ。この人、一年前に読響とショパンの協奏曲第2番を共演していたが、その音色に魅力を感じた。ヴィルトゥオーゾタイプとは一線を画し、穏やかでゆとりを感じる音色だと思った。

 

今回はシューベルトの即興曲(D.899)とショパンのソナタ第3番を中心とするプログラム。聴いていて前回の印象はひっくり返った。一音一音に魂を込めるといった感じで、そこからテンポも遅めになる。シューベルトはまるでベートーヴェンのように響いた。作品を我がものとして語るようなピアノだった。