昨日の雨は夜には雪になっていたようで、今朝みたところ庭に少し積もっていた。今日は一日晴れたが、朝方の最低気温は2度、午後の最高気温は9度ということで、冷たさを感じる一日だった。

 

フルトヴェングラー指揮ウィーン・フィルによるベートーヴェンの交響曲、9、7、5、3番の順に聴いていった。以下はその簡単な覚書。

 

(1)交響曲第9番「合唱付」1951年1月7日(LIVE)

                     [OTAKEN RECORDS:TKC-367]

  フルトヴェングラーのライヴ録音としては聴きやすい方だと思われる。他の交響

 曲もそうなのだが、語りかけるようにすすんでいく。特に第1楽章は深い意味づけ

 がなされているように感じた。第4楽章終結部のプレスティッシモもしっかりと聴

 くことができるし、少し間をおいてから拍手が出るのも好ましい。

 

(2)交響曲第7番  1950年1月18,19日 [OTAKEN RECORDS:TKC-375] 

  この曲と次の第5番は「ワイド・ブライトクランク」に変換されたLP盤からの

 復刻だという。二曲ともドイツ・エレクトローラのスタジオ録音なのだが、本家本

 元からのLP、CDは録音が冴えない印象があった。それに対して、今回聴いたC

 Dは「疑似ステレオ」音源の復刻なのだが、とても聴きやすく迫力がある。フルト

 ヴェングラーの7番を初めて聴いたのは1970年代半ばのFM放送でだったが、その  

 時の音質を思い出した。おそらく放送されたのは同じ「ワイド・ブライトクランク} 

 盤だったはずである。

 

(3)交響曲第5番  1954年2月28日 [OTAKEN RECORDS:TKC-375] 

  このスタジオ録音盤もこれまであまりいい印象はなかったが、今回の「疑似ステ

 レオ」盤を改めて聴くと、一音一音、あるいはフレーズごとに意味づけがなされて

 いるように感じた。最後の第4楽章は一段と突き抜けたような感じがある。

 

(4)交響曲第3番「英雄」   1952年11月30日(LIVE)  [ALTUS:ALT-088]

  録音の出力レヴェルが低い。そのことが関係しているのかもしれないが、やや元

 気がない印象を受ける。解説によると、この演奏会は病からの復帰後のものだった

 そうで、そのことも反映しているのだろうか。ちなみに当日の前半は、ベートーヴ

 ェンの1番とマーラーの「さすらう若者の歌」(独唱、アルフレート・ベル)が演奏

 され、マーラーの方は同じCDに収められている。

 

ということで、今回特に感じたことは、フルトヴェングラーの語るような演奏であった。そして一音一音おろそかにせず、最後まで弾き切るスタイルはクレンペラーやクナッパーツブッシュなどにも共通する特徴のように思えた。