関東地質調査業協会ホームページより
東京都内に多くの超高層ビルが建っていますが、地震に対応するためにどの様な地盤調査が行われているのですか。
(お答えします)
地中を伝わる地震波は、硬い地層ほど早く伝わり、軟らかくなれば伝わる速度は遅くなります。そうすると、硬い地層から軟らかい地層に到達した地震波は、エネルギーを一定に保とうとして振幅が大きくなり、地表付近はよく揺れることになります。また、地盤の卓越周期と建物の固有周期が共鳴してさらに大きな揺れになることがあります。
特に高層の建物では、地震時における変位や挙動が建物や施設に与える影響がおおきいことから、念入りに調査や耐震設計をおこなう必要があるのです。
耐震設計とは、建物が過去におきたことのある程度の大地震に遭遇したとしても、大きな被害や破壊が起こることのないようにその建物を設計することをいいます。
耐震設計には、基本的の大きく2つの方法があります。
ひとつは、震度法または静的設計法と呼ばれるもので、地震力をあたかも静的外力のように仮定し、構造物に設計震度に応じた水平力を作用させて、それらの力に十分耐えうるように設計する計算方法です。これは、土木構造物の大半や一般建築物に用いられます。 もうひとつは、動的解析法または動的設計法と呼ばれるもので、類似した地盤条件のところで測定された過去の強震記録の中から適当なものを選び、これを地震力として入力して構造物の挙動を解析し、構造および基礎が十分にこれに耐えうるように設計する計算方法です。これは、高層~超高層の建物などに用いられます。

このような設計や解析(地震応答解析)をおこなうためには、正確な地盤モデルと地盤の動的変形特性を明らかにする必要があります。 そのためには、地震波入力基盤に達する深いボーリングによる地盤構成の把握、せん断剛性率、減衰定数を測求めるためのPS検層(ボーリング孔において弾性波速度を測定する方法)、また、ボーリング孔より砂や粘土を乱さない状態で採取して、室内で特殊な試験(振動三軸試験)をおこない、地盤の動的な変形特性試験をおこなうことなど、普通の地盤調査より詳しい調査がおこなわれます。







