フジタの最近の超小型衛星関連のニュースの雑感です。

長くなったので二分割です、前編(革新的衛星 編)に続きましてチラシの裏の落書きみたいなやつです。

先月末にあの通販大手かつ(知らない人も多いでしょうが)ITサービス大手のAmazonが「AWS Ground Station」というサービスを発表しました。

偉大な先人が素晴らしい解説
https://qiita.com/bbq-all-stars/items/269ba98f28f047f6657f
https://twitter.com/nvslive/status/1067625987351883776 (リプも見てね)
を既にされているので私みたいな素人はほとんど言うことがないのですが簡単に言うと
・衛星と通信できるのは通信施設の上空を衛星が通ってるときだけ(1日数十分間)
・衛星と通信する施設をAmazonからレンタルできる
・単純に衛星と通信できる時間が増える(うれしい!!)
というわけです。

地上局を貸してくれる業者はいままでもいたのですがカジュアルに貸してくれそうなのとAmazonがサービスしているというのがポイントですね。
といっても法的な許認可関連で運用に使用する地上局を事前に申請する必要があるのでどれくらいカジュアルに使えるかというのはまだ調べきれていませんが……

それはともかく先行者として「インフォステラ」社のサービス「StellarStation」があります。ここも通信施設貸しの事業をやってるのですがAmazonと違う点として自前の地上局に加えてすでに運用されている地上局を借りてそれを貸す、といった構造をとろうとしているところです。
いわゆるシェアリングエコノミーというやつです、ハイカラですね。ちなみにインフォステラはアマチュア衛星向けには無料で貸してくれそうな雰囲気です。

インフォステラは日本のベンチャー企業(CEOはほどよし衛星やってた人で、共同創業者はたぶん無線機メーカーAORの人)なのもあって気にしていた中で、このAmazonの発表を知りまして
「これは強力なライバル出現だな……」と思っていたのですが、インフォステラ創業者の一人かつCOOの石亀さんのTwitterに
https://twitter.com/kzigm/status/1067629625109491712
と力強いコメントがなされてまして、また
https://spacenews.com/amazon-lockheed-venture-casts-shadow-on-ground-station-startups/
この記事でもそれぞれのビジネスについて話されています。
つまりはまあ、この程度のことは中の人には想定済みだったようです。それもそうですね。

さてさてこのような感じで革新的衛星とレンタル地上局について私の雑感をお話させていただきました。この文章を読んでくれる人の想定がブレブレなうえに思いつくまま書いてるので酷い文章になってしまいました。この界隈ちょくちょく語りたくなる出来事が起きるのでまた機会があれば(かつ今回のブログの評判がそこまで悪くなければ)書きたいと思います。

こういった切磋琢磨が活発な民間による宇宙開発のなかで、我々のような団体も力強く活躍して行きたいものです。
もちろん、希望を述べるだけではなく活動していくつもりですので皆さんの応援をいただけると幸いです。
下世話な話をすると実験施設の故障などで開発資金の収支が怪しくなってますので税金の控除枠がまだある方はふるさと納税での支援をいただけると助かります。ちなみにふるさと納税の枠リセットは1月なので1月以降にもぜひお願いします。

以上、紹介状をもらって大きな病院に来たものの受付から帰るまで四時間近くかかって暇すぎて駄文を書いてしまったフジタでした。

みなさんは健康に気を付けて、よいお年を

年末ですね、皆さんいかがお過ごしでしょうか
私は風邪引いたり背中に謎の腫れができたり健康に不安を抱えています。

さて、今日は最近の超小型衛星界隈のニュースについて雑感を書きたいと思います。
チラシの裏にでも書いとけやという内容な上にわりと専門的なのですが何年か前のブログを見てみると結構専門的なことも書いてあったようなので気にせず書きます。長澤のブログもなかなかでしたし。
なおこれらは個人の意見であり、衛星開発は趣味みたいなものなので間違いを言っている可能性があります、見つけましたらコメントください。

トピックスとしては2つありまして
一つは先日発表された「革新的衛星技術実証2号機」
もう一つが11月末にAmazonが発表した「AWS Ground Station」になります。

というわけでまず一つ目、革新的衛星技術実証プログラムから
このプログラムは内閣府とJAXAが組んでやってるもので、「宇宙で新しい凄いことするならロケットで打ち上げてあげるわ」といった感じのものです。
第一弾は1/17に打ち上げが決まっていて、第二弾の「凄いこと」を募集して採用されるものが決まったというのが今回のニュースです。
今回採用されたもので自分の琴線に触れたものをサクッと3つ紹介します。

・ソニー製マイコンボード 「SPRESENSE」
これは衛星の制御をするコンピューターとして使えるユニットです。
SPRESENSE自体はArduinoやらmbedやらNucleoやらESP32やらがあふれるホビー向けマイコンボード市場にソニーが引っ提げて殴り込んできた製品です。さすがソニーと言いたくなるような優れた性能と低消費電力が武器なのですが引き換えにアーキテクチャもソフトウェアもドキュメントも複雑というピーキーさも持っています。
このSPRESENSEがどう「新しく凄い」かといいますと、人工衛星というのは大抵電力が限られていますのでこのような少食で力持ちな奴は大変便利なわけです。
これはまあ当たり前として別のポイントとしてSPRESENSEのメインICである「CXD5602」が「FD-SOI」という構造のICであることがあると思います。(要出典・個人の妄想)
FD-SOIは放射線による故障がおきにくい(具体的にはSEEのうちSELが起きない)構造なので、地上より放射線が多い宇宙ではもってこいなわけです。FD-SOI採用の主目的は低消費電力なのですが嬉しいおまけとして放射線耐性を手に入れたわけですね。放射線耐性のあるICは無いわけではないのですがこのSPRESENSEは民生用量産品のため価格が安いというのも素晴らしいところです。
といっても放射線によるTIDとSEUは考慮する必要がありますし、メインIC以外には一般のICですのでシステム全体の信頼性はなんともいえませんが……
今回のプログラムで放射線耐性が実証されると「高性能・低消費電力・放射線耐性・低価格」という素晴らしい製品になるわけです。我々の次期衛星に是非使用したいところですね。

・可変形状による姿勢制御
東工大の松永先生のプロジェクトで一瞬Origamiの系譜かと思ったのですがあちらは坂本先生なので違うようです。
超小型衛星は大型衛星と違いフライホイールやスラスターなどの姿勢制御機構を持てないので姿勢制御というのは頭の痛い問題です。
そんな中で構体を利用して姿勢制御ができるのはなかなか魅力的な話です。
宇宙空間で何度も動かせるメカと形状変化による軌道寿命を考える必要があるので我々にはまだまだ遠いですね……

・高専Cubesat
高知高専の先生が代表者となっているCubesatですが恐らくは高専スペース連携として複数の高専が連合を組んで行っているもののはずです。
高専スペース連携はH26-28で我々のPERSEUSプロジェクトと同じ文部科学省の宇宙航空科学技術推進委託費を受けていたので我々の先輩にあたります。またH29からも引き続き採択されているようです。

我々もPERSEUSプロジェクトの終了後も採択されるような取り組みを続けていきたいものです。

ミッションとしては木星の電波天文とそのための新構造アンテナ、RaspberryPi Zeroを衛星制御に利用するということの二本立てのようです。
初代RaspberryPi(メインICがBCM2835で同じ)は海外の衛星で実績があるとかないとかの話を聞いたことがありますが新たな実績例をうち立ててくれることを期待しています。
ちなみにRaspberryPiは上のSPRESENSEと比べると計算能力も消費電力も大きいです。
 

以上、革新的技術衛星に採択されたプロジェクトについての雑感でした。

サクッと紹介するとは何だったのか……

ここで紹介しなかったものを含めてどれも面白そうな課題でした。当団体の次期衛星は革新的技術衛星に採択されるようなものにしたいですね。

 

非常に長くなってしまったので「AWS Ground Station」は次の記事へ

P.S. こういった科学研究プロジェクトは詳細なことが公開されるのは終了後の報告書だけなので全体的に詳細が気になります……情報開示請求とかしたら出てくるんだろうか

こんにちは。1回生の木村です。

すっかり寒い日が続き、2018年もあと少しとなりました。

1年が経つのはあっという間ですね。

4月に府大に入学し、5月にSSSRCに入所し、7月頃からCanSat製作を開始しました。

そして5か月の楽しく、時には辛い製作期間を乗り越え、ついに先日12月16日にCanSat気球試験を迎えました。

 

私が所属するA班のCanSatのミッションは、CanSatに搭載した種と土を放出し、地面に種をまくというものです。

このことと試験成功を願って名付けられたCanSatの名前は「咲seed」。(実は投下試験前日の夜23時に思いついた名前)

種と土と班員の想いを乗せて、咲seedは気球で空高くのぼりました。

結果としては、パラシュートは開き、着地し、パラシュートの紐を切断することができました。

しかし、着地の衝撃で構体が反転し、走行し、種と土を放出することはできませんでした。

フルサクセスを達成できなかった悔しさを感じる一方で、ここまでやってきた集大成として、咲seedが無事着地してくれたことに対する達成感を強く感じました。

CanSatプロジェクトに取り組んできた日々、気球試験の日の経験は、一生忘れることはないでしょう。

 

自分がここまでCanSat製作を頑張れたのは、周りの人たちのおかげです。

一緒に頑張ったA班のメンバー、刺激をたくさんもらった他班の1回生、とてもたくさんのことを教えてもらった先輩たち、他にも協力してくださった方々。いろいろな人たちの協力を経て、最高の経験が出来ました。

CanSatプロジェクトに関わっていただいた方々に対し、1回生を代表してここで感謝を述べさせていただきます。

ありがとうございました。