今回のワークショップは親子参加のかたちで行いました。
その理由は、このイベントでは、お母さんにも子どもと一緒に体験する受講者になってほしかったからです。
「お母さんと一緒に算数ワークを楽しむ」
こんな時間を子どもたちに過ごしてほしかったのです。
実際に行ってみると…
「うちの子が静かに座ってずっと集中している!」
「この子は図形が苦手だったのに、綿棒アートを夢中でやっている。図形が嫌いではなかったんですね!」
と驚き、喜んで、私に伝えてくださるお母様がたくさんいらっしゃいました。
ほんとにうれしそうで、私は親子体験にして、子どもの姿をお母さんが見ていられるようにしてよかったなと思いました。
中には多面体にすごく興味を持って、私に幾何学的な質問をしてくださるお母さまもいらっしゃいました。
すごく熱心で、参考文献などもご紹介しました。
ご自宅でも夏休みの自由研究に多面体というテーマを選ばれたそうです。
そんなお母さんの姿は子どもにとって「勉強しなさい」の一言の何倍の教育的意味があるか。
考えずにはいられません。
ほんとに素敵なお母さんでした!
他にも、今回の綿棒アートを夏休みの宿題として選んでくださった方がたくさんいました!
親子ワークだから、自宅に帰ってもお母さんが先生になって取り組める。
これも親子ワークのメリットですね!
ご自宅で作った多面体の画像を送ってくださったので、ご紹介しますね!
まずはこちら。
すごいー!!
この立体はお子さんが「もっと難しいのが作りたい!」と考えて作ったそうです。
この形でつかわれている綿棒は非平面的接続関係にあるんです。
この形はもしこの作品に面があれば作れない形です。
この形は平面的な展開図にできない形なんです。
「もっと難しい」が「平面に展開できない」にたどり着くなんて!
ほんとにすごく面白い!!
この非平面的接続関係は主に大学のグラフ理論で扱われるテーマです。
「非平面的接続関係モデルの制作」なんて、大学生の課題にあっても不思議ではありません。
今回、この子は綿棒アートで作った多面体の接続関係に注目したんだ…
そういうふうに形を見ることができる子なんだ!
この「非平面的接続関係モデル」から、この子の中にある世界に触れて、圧倒されてしまいました。
そして、綿棒アートの作品を作ってくれたもう一人のお子さんもご紹介させていただきます。
これは色つきの綿棒でつくった作品です。
形としては、正二十面体に10個の三角錐が一周くっついている星のオブジェのような多面体です。
色はご自分で絵の具を使ってつけたそうです。
(今度、詳しいやり方を教えてもらおうと思います。)
とてもかわいらしい作品になりましたよね。
でも、これ、かわいいだけじゃないんです!!
よく見ると白とピンクとブルーの三色の綿棒に規則性が発見できます。
例えば、三角錐の部分。
全部、白とピンクとブルー1本ずつでできていますね。
ただ、気まぐれに色つき綿棒をくっつけてできた形ではないのです。
この色の使い方から、彼女はこの形を
・ふたつの五角錐
・それをつなぐ10個の正三角形
・さらにその10個の正三角形に10個の三角錐をつけた形。
と整理して認識していることがよくわかります。
このように立体を認識する力は誰しもあるわけではありません。
そして何より、その整理能力がすごい!
学問の基本と言われる比較・分類ができる子なんだなと感心しました。
今回ご紹介した二人の作品どちらも見どころが多く、きっと素晴らしい自由研究になったことでしょう。
このようにワークショップ当日も、そして終了した後にも、うれしいお声をたくさんいただき、ありがたいです。
ほんとにご参加どうもありがとうございました。
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