■3つの0
0にある3種類の性質
・なんにもないの0(無の0)
・2018の百の位の0(空位の0)
・メジャーのスタートの0(基準の0)
「無の0」と「空位の0」についてこれまでお話してきました。
今日は「メジャーのスタートの0(基準の0)」についてみていきましょう。
■家にある「量」
みなさんの家にはどのような「はかり」がありますか?
家の中にあるたくさんの「はかり」。
これらにはすべて、基準となる「0」があります。
これが、今日お話しする「基準の0」です。
■量の分類
量にはいろいろな種類があります。
教室で扱う量には、大きく分けると「カウントする量」と「測定する量」の2種類があります。
・カウントする量(リンゴが1こ、鳥が2羽、車が3台など)
・測定する量(牛乳1パック1000ml、お米5kg、駅まで1km、直角90度など)
※さらに、カウントしたり測定してから算出する量(%、速度など)もありますが、もう少し大きな小学生のための数検教室でのお話になります。
基準の0は「測定する量」にまつわるお話です。
■何を基準とするか
「身長110cm」このときの基準は0cm。
「体重20kg」このときの基準は0kgですね。
それぞれ0から起算して量を表現しています。
一見、「基準の0」は「なんにもない(無の0)」と同じように見えます。
では、この場合はどうでしょうか。
「今日の最高気温は8℃。最低気温は-3℃です。」
温度の基準0℃。
これは水の凝固点を基準として定義されました。
(今ではもっと化学的に厳密に定義されています。)
温度0℃は「水の凝固点」であって、「なんにもない」とは違いますね。
他にも、グリニッジ天文台を基準としている経度や、赤道を基準とする緯度。
このときの0度も、なんにもないの0とは違いますね。
温度や緯度の0が指し示すものは「なんにもない」ではなく、「基準とするもの」です。
私たちは様々な数値を便利に使うために、いろいろなものを基準に定めています。
様々なものを基準にする。
いろいろなものを「0とする」。
これは、数学教育へとつながる大切な操作です。
■遊びの中にもいっぱい隠れてる「0」
さて、今度は親子のさんすう遊びで体験してみてください。
重さ比べや長さ比べをすると、いろんな0と出会えます。
この画像は、息子(当時3歳)と重さ比べをした時のものです。
画像が悪くて申し訳ないのですが…
この遊びの風景の中に、じつは「3つの0」が隠れています。
・家の中には0gのものがなかったので、左端の「0g」と書かれたメモの上にはモノがなにも置かれていません。(無の0)
・20g、505gと書かれたメモ用紙も並べてあります。(空位の0)
・メジャーは0gを基準にしています。(基準の0)
さらに、この時は数直線を意識して、基準の0を左に並べていました。
■ゼロと仲良く
これまで、「3つの0」についてお話してきました。
「悪魔の数字」なんていわれた「0」ですが、仲良くできそうな気がします。
子ども達にもぜひ「0」と仲良く育ってほしいですね。
3つの0のお話は今日の記事のほかに2つあります。
こちらもごらんください。
・無の0の記事「ゼロは悪魔の数字?」
・空位のゼロの記事「ゼロが生まれる瞬間」
*ランキングに参加しています*
ランキングバナーのワンクリックをよろしくお願いします。
ご訪問ありがとうございます!
次回は単位のお話です♪
*札幌で幼児教室・数検教室を運営しています*
北海道初!幼児さんすうインストラクターによる幼児教室
小学生のための算数教室
*ご質問やご相談はお気軽にこちらまでお願いします*
mic.soyama@gmail.com