■3つのゼロ
前回の記事で、3種類のゼロについてお話ししました。
・なんにもないの0(無の0)
・2018の百の位の0(空位の0)
・メジャーのスタートの0(基準の0)
でしたね。
今日は2018の百の位の0ような「空位の0」についてお話ししたいと思います。
■空位の0
例えば、20という数字の一の位の0。
その0をとってしまうと2になってしまいます。
105の十の位の0をとってしまうと15になっていしまいますね。
このように0が書かれている位のことを「空位」といいます。
じつは、ずっと昔には「空位に0をかく」というルールはありませんでした。
では、その当時、人々はどのように105のように空位のある数字を書いていたのでしょうか。
707と77の区別を例に進めましょう。
例えば、どちらも「77」と書いていた地域があったそうです。
数字からは「707」か「77」か見分けがつかないので、人々は文脈でどちらかを判断していたと考えられています。
空気を読んで計算するなんて、どれほど大変だったのでしょうか…
また別の地域では「707」を「7 7」と間をあけて表現していました。
これもなかなか混乱を招いていたようです。
どうにかして77と707を区別したい!
人々はやがて、707を示すときには、7と7の間にマークを付けて、77と簡単に区別がつくようにしました。
そのマークが/から〇になり…
これが空位のゼロの始まりと言われています。
「空位には0をかくこと」
これは数字の書き方のとても大切なルールなのです。
ご家庭でも、
「2018の0をとったら218になっちゃうね。困っちゃうね。」
とお話したら、きっとお子様もすぐに理解してくれるでしょう。
教室ではもう少しだけ理解を深めるために、カードを使って実際に数を作ってみます。
■空位の0が生まれる瞬間をみてみよう!
教室では数字カードをつかって「空位の0」を子どもたちと一緒につくります。
「空位の0」が生まれる瞬間を一緒に体験するカード遊びです。
数字カードは
・一の位のカード(1~9)
・十の位のカード(10~90)
・百の位のカード(100~900)
・千の位のカード(1000~9000)
各9枚ずつ、全部で36枚のカードを使います。
このカードを一枚ずつ重ねて4桁の数字を作る遊びの導入をします。
例えば「3141」なら、3000のカードを取り、100、40、1のカードをその上に順に乗せて4桁の数字が完成します。
4桁の数字を作るのに慣れてきたら、「空位の0」にチャレンジ!
「2018はできるかな?」と問いかけてみてください。
子どもはまず2000のカードを一枚とるでしょう。
次に百の位のカードをとらずに、10のカードと8のカードをその上に重ねます。
すると、2000のカードの百の位の0が残って、空位を表現しますね。
これが空位の0の誕生の瞬間。
このあとは、空位が2個ある2020や5005などにレベルアップしても楽しいですね。
空位の0ができることを体験するのに数字カードはとてもおすすめです。
※前回の記事…「なんにもない」(無の0)についてまとめてあります。→ゼロは悪魔の数字?
このカード遊びはモンテッソーリ教育で行われている数字カードの活動を参考にしています。
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