■まずは「4(よん)7(なな)読み」がおすすめ
子どもとかずを数えるときには、まず「よんなな読み」で教えて、理解に合わせてだんたんと「ししち読み」も使えるようにしましょう。
※数の数え方は「よんなな読み」と「ししち読み」の2通りあります。
「よんなな読み」「ししち読み」について詳しくは前回のブログをご覧くださいね。→よんなな運動(数詞の秩序性)
今日は数学的知見から「よんなな読み」をおすすめしたいと思います。
■かずの基本法則
Gelman&Gallistelが提起した「計数の原理」というものがあります。
これは数を数えるときの大切なルールです。
実は私たちは日頃きちんと「計数の原理」を守っているのです。
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そのルールのひとつに「基数性」というものがあります。
基数性とは、「あるものの集合を数えるとき、最後の数詞がその集合の大きさを表す。」という決まりのことです。
それは、例えば以下のようなルールのことを言っています。
ここにケーキがあります。
これを数えていきましょう。
「いち、に、さん、よん、ご。」
なので、ケーキは5(ご)個あることがわかりました。
「いち」から数えて「ご」で終わったから、そこにあるケーキは「5個」。
「いち、に、さん、よん、ご。ほら、ケーキはご個あるでしょ?」
そう教えてもらって、小さな子どもは基数性というルールを、ごく自然に身につけていきます。
「いち、に、さん、よん、ご。ほら、ケーキはさん個あるでしょ?」
なんて言う人はいないし、もしそんなふうに言われたら混乱してしまいます。
(ちょっとまって!ケーキ2個はどこへ行ったの!?)
と驚いてしまいますね。
最後にカウントした数詞=全体の数
これはやっぱり、数を数えるときになくてはならないルールなんです。
■4は何個?
では、目の前にあるケーキが4個だったらどうでしょうか。
「いち、に、さん、し。ほら、ケーキはよん個あるでしょ?」
さいごの数詞「し」と「よん」個。
基数性のルールでは最後にカウントした「し」がそのまま個数を表さなければならないのに…
私たち大人は「し」と「よん」を同じように扱えるので混乱することはないでしょう。
でも、初めてかずを学ぶ子どもたちは「し」と「よん」が同じことを知りません。
「いち、に、さん、し。よん個あるね。」
大人にとって違和感のないこの一言は、子どもにとっては実は「基数性」という大切なルールが守られていないものなのです。
(ちょっとまって!「よん」はどこから出てきたの!?)
そんなふうに混乱する子がいても不思議ではありません。
まず「よんなな読み」から。
理解に合わせてだんだんと「ししち読み」を使えるように。
小さな工夫をたくさんちりばめて、さんすう体験を楽しんでほしいと思います。
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