注> ここに書いた話は全て事実です。人間性を疑うような記述行動が見受けられるかもしれませんがご了承下さい。寛大な心でお願い致します。
又、私はオーストラリアを第二の母国と感じており、オーストラリア及びオーストラリア人に対し差別感情等は一切持っておりません(証拠に娘の写真を見て頂ければお分かりになると思います)。
以上を考慮に入れお進み下さい。
シドニーでの話。
私はある夜、治安調査のためにオックスフォード通り(ナイトクラブで有名な)を歩いていたんだが、少し酒の入った私は気分よくシティーに向かって歩いていた。
↓シドニーのオックスフォード・ストリート。上が通り周辺にて通行人にインタビュー、下が同ストリートでの日常的な光景(昔から全然変わってないな(苦笑))。
すると、男二人が右側に立っているのが見えた。
一人は190センチ程の長身、体重80キロくらい(帽子をかぶってラップ系の服を着ていた)、一人はスキンヘッドで170センチ程だが横に大きくがっしりして体重100キロくらい(確か赤いTシャツを着ていてアメフトの選手のような感じ)
だった。
その彼らが酔っ払っているんだろう、私の方を見て「ファッ○ン、ジャップ」と繰り返し言っていた。
実は私も結構、酒が入っていた。
その勢いからだろう、「切れた」私はそのまま相手に尻を見せるといわゆる「お尻ペンペン」をやりながら「やれるもんならやってみろ」と挑発した(なぜそんな事をしたのか、と言われれば酔っていた流れで、という事になるかな(笑))。
「どんなもんだ!」と思いながら私が前を向いて歩き始めると後ろから「ウォー!」という叫び声がする。
「え?なんだ」と思ったのもつかの間、突然背中に衝撃を感じて吹き飛び、目の前にアスファルトが見えてきた。
冗談抜きに3メートルは飛んだんじゃないか?
私はそのまま左手首を返してくるっと回って受身をとってバッと立った。妄想だと言われそうだが本当だから仕方が無い。やっぱり武道は役に立つ。
スキンヘッドはそのまま路駐してあった赤い車にドーンとぶつかった。カーアラームが鳴り響いた。
私は立ったままなぜか構えていた(開手構え)。スキンヘッドはフラフラしながら頭を振ってこちらを見る。長身男も走ってきた。
まずいこれはやることになるのか?と考えていると、いきなり白人女性二人(クラブ帰りか)が仲裁に入った。
彼女らは、目の前にいるのは「小柄で萎びた男」、このままだと私が殺されるとでも思ったのだろう。
「喧嘩はダメよ」とかいいながら私を両サイドから抱え挙げてその場から離れた。
私はそのままハイドパークの所まで連行(笑)されると「私、キックボクシングやってるの」「チャーリーズエンジェルズよ」なんて訳の分からない事を言われながら歩き始めたが、虫が治まらないのはこの私。
私は再度「切れた」。
「この野郎、あいつらぶん殴ってやる!」私は叫んだ。
そのまま女性の腕を振りほどいて、「やっぱり男ってダメだわ」という声を後にして元いた場所へ戻ると二人組を探した。
でも結局、いなかった。
今考えれば、そこに相手がいなくて良かったと思う。組織絡みだと、遺体になって帰国するのはこちらの方、という事になっていたかもしれないからだ。
メルボルンでの話。
あれは96年、メルボルンで空手指導のため場所を探していた時の事。学校の先生たちと交渉したがダメでその日はトボトボと駅まで歩いていった。
途中、前から10歳くらいの男女が走ってきて、女の子の方がすれ違い様こう言った。
「何、出っ歯の日本人ね。ウサギみたいに歩いてんじゃない」
そのままウサギの飛ぶ真似をし、走り抜けていった。ついて来ていた男の子は罰の悪そうな顔をして「ごめんね悪気はないんだ」と言った。
悔しかった。
自分は出っ歯でもないのに日本人というステレオタイプにはめられて言われた事を。
そのままぶつけられない怒りを目の前のトンネルの中まで走っていってぶつけた。大声を「ウォー」と張り上げて、近くにあったゴミの山を蹴ってぐしゃぐしゃにした。
オーストラリア人なんてふざけるんじゃない。
その時だったと思う。新聞を見ては犯罪のある記事に目を留めて読みふけった。完全にネガティブに入っていた。96年の事だった。
ただ今思えば、それが犯罪調査、治安調査の始まりだったのだ。
その後、なんとか小学校の体育館を借りさせてもらう事が出来て、順調に空手を指導し始めたと思われたが生徒が激減。全く来なくなった。
しかしながら、空手指導とはそんなもの。たった自分一人でも練習はしていた。練習を終えて服を着替えて一休み。正座して「やっぱり来ないのか」と落胆していると、上の方から声がする。
「お~い!ニップ!お~い」=ニップ(日本人の蔑称)
上を見上げると8人くらいだったか?屋根の上から窓越しに体の大きな高校生がなにやら吼えている。
「何やってんだお前は!バカか~、ハハハハ!」
私は無視をした。それでも吼えまくる青年たち。
「我慢、我慢」「忍耐、忍耐」目をつむって冷静になった。というかなろうとした。
が今思えば若かった。
結局、「切れた」。
カッとしてそのまま走っていって、外へ出ると一気に屋根へと上った(重いオーストラリアン・ブーツを履いてたのに火事場の馬鹿力?)。
走っていって目の前にいた短髪の巨体のど真ん中へ飛び前蹴りをぶち込んだ。「ううっ」と言って後ろへ吹き飛んだ。
そのままじっとして固まった帽子を被った長髪男のところへいくと体当たり、吹き飛んだところを胸倉をつかんで英語と日本語で訳の分からない事を吼えた(あまり覚えていない)。
多分、「ふざけんなこの野郎!フ○ッキング・ファット・ピ○グ!」こんな感じだったと思う(笑)。
面白い事に他の数人は一気に屋根を飛び降りて逃げていった。これを蜂の巣をつついたような状態!?というのだろうか。
帽子男を小突いた後、「行け」とか言って離した。巨体男もふらふらになりながら、ついていった。
その後、荷物を片付けて体育館を出た。
バス停まで歩いていっていたが、後悔の念でいっぱいだった。オレはバカなのか、と。
後悔先に立たず。
先日の事もあり、完全に落ち込み、差別に打ちのめされた。
でも、その翌日には気になって体育館を見に行った。
行かなければ良かった。
ちょうど体育館の向い側の住宅に警察が来ていて事情聴取をしていた。若かった私はそのまま怖くなって荷物をたたんで逃げた。
今となっては他の犯罪だったのか自分の事だったのかは分からない。
ただ地域周辺は麻薬中毒者が出没するところだったから、それに関する事だったのかもしれない。
つづく。
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