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山本祥一朗の酒情報

山本祥一朗の酒情報

拙宅へ酒が届けられるのは酒類業界関係が多いが、私がかかりつけのクリニックの患者が「岐阜の酒を試してみませんか?」といって「飛騨のにごり」(1.8lで2400円)をくれた。飛騨の酒といえば、天領やダルマ正宗など個性で光る蔵元の情報はよく知っているが、これは初めて。

なるほど、無難にまとめてある。
9月20日、ホテルメトロポリタンエドモントで地酒祭り秋の陣が開かれ、人数制限を800人としたがかなりの参会者だった。

出展蔵元は図表の通りで、内容も年を追って充実している。酒器へのこだわりや、秋田曲げわっぱの実演、錫の容器で愉しむ日本酒、女唎酒師による唎酒コーナー他、工夫を凝らした酒呑みのアイデアを提供していたのは、NPO・FBOなどの主催ならではといえる。

さらには蔵元と日本酒学講師によるセミナーなども催されて賑わった。なお、世界唎酒師コンクールについては、別の項目で詳しく紹介している。


32歳で処女作の酒の本を出した際、いろんな酒類関係者から「酒の本を書かれるからお歳の方かと思ったらお若いのですね」と言われた。

その後も、若い若いが続き半世紀近くが経って、今や78歳。石原慎太郎氏は4歳年上だが、80歳になった時に「老人になりました」と言ったのが実感として響いてきた。

妖艶な小説を書いていた渡辺淳一氏が、昨秋頃まで老境を迎えたエッセイを「週刊新潮」に連載していたが、それが中断したのは、やはり年には勝てなかったせいか。

その一方で、「人生、90歳からが面白い」と書いたやなせたかしさんは、昨年94歳で亡くなられた。90歳を越えてからは「ぼくは戦争は大きらい」などをまとめている。アンパンマンでブレークしたのは晩年だった。

誰しも晩年が近付くと身辺の整理を始める。“酒”を続けてきた私もそろそろ今後に繋がる集大成を考えていきたい。

カットはこれまで書いた本の一部。