吉行氏や土師氏の話などは拙著『もの書きになる方法』(三一書房)に収めてある。
吉行氏はのちに女性タレントと同棲するなどしたが、この時は丸顔でスマートな文枝夫人と一緒で、その夫人がお茶を運んでこられた。その夫人はこんなことを書いている。
「主人はよく飲むというイメージがついているかも知れませんが、決してお酒は強いほうではありませんでした。でもバーの雰囲気とか、そこにいる人たちの反応に興味があったようで、どんな時でも店に集まってくる人たちを冷静に観察していました。私もよくいろんな店に連れていかれました」(淳之介の背中)
過日、妹の女優・吉行和子さんを酒の会にお誘いしましたが、「私は酒に弱くて……」とご遠慮なさったのは残念。
