競馬歴40年で数々の名馬を見てきたが、自分が始める前にも数多くの名馬がいた。

そんなリアルタイムでは知らない名馬を知るために読むのが、名馬物の競馬本だ。

 

「懐かしき名馬たち」

著者:藤野広一郎

発行元:(株)コスモヒルズ

発行日:1992年2月22日

 

自分が競馬を始めて8年目の発刊であり、その時点で“懐かしき”とあるように、すべてが自分がリアルタイムで知らない競走馬だ。

1頭につき4ページと短くまとめられており、元はレーシングプログラムに掲載されていた「名馬物語」。

 

古い順に全39頭が掲載されており、うち年度代表馬になったのが11頭、顕彰馬(競馬殿堂入り)が13頭いる。

 

一番古いのが1930(昭和5)年生まれのカブトヤマ。

1950~70年生まれの馬が多く、カブトヤマの次が6歳下なので、この馬が抜けて古い。

カブトヤマは第2回日本ダービー優勝馬で、産駒のマツミドリも日本ダービーを勝ち、史上初の日本ダービー親子制覇を成している。

1947年には重賞・カブトヤマ記念が新設された(2003年を最後に廃止)。

 

主な掲載馬。

・日本初の三冠馬・セントライト

・オークス、ダービー、菊花賞を含む11戦全勝・クリフジ

・ダービーを勝つために生まれた幻の馬・トキノミノル

・日本馬初の海外重賞優勝馬・ハクチカラ

・サラブレッドの重賞を勝ったアラブの怪物・セイユウ

・五冠馬・シンザン

・新聞を読む馬・カブトシロー

・1200~3200mで勝った怪物・ダケシバオー

・戦後最高の名牝・トウメイ

・アイドルホース・ハイセイコー

・史上初のシード(単枠指定)馬・キタノカチドキ

 

競馬の師匠、先輩から聞いていた馬も多く、リアルタイムで知らないのに読んでいてワクワクする。