皐月賞、ダービー、菊花賞、桜花賞、オークス、春秋の天皇賞、有馬記念。

日本競馬の八大競走と言われる大レースだが、その中でも特別なのがダービーと有馬記念だろう。

売り上げはもちろん、世間の注目度からいっても「二大競走」と言っていい。

 

今回の競馬本シリーズは、日本ダービーと有馬記念の二大競争を扱った3冊を紹介。

まずは日本ダービーについての2冊から。

 

「ダービー名勝負物語」

著者:狩野洋一

発行元:(株)三心堂

発行日:1991年5月21日

 

発刊の前年、1990年から遡って直近10年のダービーを、勝ち馬を中心に描いたもの。

一番古いものは81年・第48回で、勝ち馬はカツトップエース。

一番新しいものが表紙にもなっている、伝説の“中野コール”の90年・第57回、アイネスフウジンが勝ったレースだ。

 

「日本ダービー物語」

著者:遠山彰

発行元:丸善(株)

発行日:1993年9月20日

 

こちらは第60回までの全レースから20頭が描かれている。

古くは1948(昭和22)年・第22回のマツミドリから、最新は発刊された1993(平成5)年・第60回・ウイニングチケットまで。

巻末には「ダービー年表」として、第1回から60回までの記録が載っている。

勝ち馬と騎手はもちろん、勝ちタイムや2、3着馬まで載っていて興味深い。

不良馬場で行われた第1回の勝ちタイム・2分45秒2は、同じく不良馬場で行われた昨年(2020年)の3歳未勝利戦のシンガリ馬(2分39秒3)より5秒9も遅い。

 

替わって、今度は有馬記念の1冊。

「グランプリ 夢の蹄跡」

著者:

発行元:(株)自由国民社

発行日:1991年1月1日

 

1956(昭和32)年の第1回から最新の1989(平成1)年の第34回まで、全レースが載っている。

当時の新聞や雑誌に載ったものを集めており、そのためそれぞれ著者が違い、著者名どころか編者名も載っていない。

レース直後に書かれたものなので、リアリティが感じられる。

 

日本ダービーと有馬記念について書かれた本を紹介したが、1つのレースについての本は自分の蔵書には他に無い。

やはりこの2レースは特別。

レースの翌日には普段競馬をやらない人にまで「獲った?」と聞かれるし、毎年当てたいレースだ。