救急車で運ばれる2週間前から

おかあさんは体調不良を訴えていました。

 

具体的には

・肩が勝手に上下するような息をする(本人に苦しさはないようです)

・胸のあたりがチクチクする

・夜眠れない

などです。

 

施設で心電図をとっても異常はなく、肺の音もきれいなことから

施設が変わったことによるストレス性のものではないかということでした。

 

私は念のため病院の診察予約したのですが、それは4月26日と1ヶ月以上先でした。

施設担当者と相談し

施設でできる検査からは緊急性が感じられないこと

また他の病院に連れていっても待つことになるためそれで体調が悪化するのが怖い、という私の想いから

病院は4月26日を待ちつつ

それまでは安定剤やニトログリセリンの舌下剤を処方することになりました。

 

施設からは

「(ご本人は)夜に不安を訴えることが多くなっている」

と聞いていました。

それは何とも切ないことでした。

 

おかあさんに逢いに行って 「寂しい?」 と尋ねると

「施設の人が夜に何度も来てくれるから寂しくないよ」

と答えていました。

おかあさんらしい。私も心配させたくなかったのでしょうか。

 

そして、後から知ったこと。

例えば肺に水が溜まっている時など、通常の呼吸では十分な酸素が取り込めない状態の時には

身体が勝手に肩を上下してたくさんの空気が入ってくるように息をさせるのだそうです。

 

つまり、前兆があったのですよね。

あの時おかあさんの肺にはすでに水が溜まっていたのでしょう。

残念ながら施設では心電図や採血はしても、レントゲンは撮りませんでした。

※特養にはレントゲン機材はありません。

 

あの時、すぐに病院に連れていっていれば・・・何か変わっていたのでしょうか。

もしも、ご高齢のご家族にそのような身体的反応があれば、すぐに病院を受診されてくださいね。

 

おかあさんはその間、少しずつ食欲がおちてゆき

トイレ以外は殆ど動くことをしなくなりました。

それでも逢いに行けば、いろいろな話をして、最近設置したテレビを一緒にみたりしました。

春物のブラウスが欲しい、部屋に花が欲しいなどリクエストを言う母にちょっと呆れながらも

洋服や花を買って届けにいきました。

 

おかあさんが最後の施設で過ごしたのは、1ヶ月弱と短い期間でしたが

綺麗な個室と静かな環境、気遣ってくれるお友達に恵まれて幸せだったと思います。

 

そしてある日の夕方

「体調が悪そうなので、病院に運びたいのですがいいですか?」

と施設から電話がかかってきました。

その後系列の病院に救急搬送されました。

 

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あの時、花を欲しがったおかあさんに

水を変えられないから、倒したら大変だからという理由から

私はほんの少しのお花しか飾りませんでした。

もっともっとたくさんの花を見せてあげたかったと、後悔しています。

おかあさんが旅立ったあと、私は部屋に花をたやさなくなりました。

 

おかあさん、今ごろでごめんね。

お花があるとこんなに心が安らぐことを、改めて知りました。

おかあさんが欲しがった理由がわかったよ。

これからもお花を一緒に楽しもうね。