お父さんとピクニックと | 蒼空日記

蒼空日記

しあわせダイアリー




父親の頭の毛が真っ白になりました。
痩せました。

あの甘ったるい味と鼻に抜ける香料が、わたしの顔のあたりをくすぐるので、
今感じた事を。




父親は教師だったので、夏休みなどは、一日中私達と一緒に過ごしました。

何度か、父親の務める学校のプールに入りに行った事があります。
生徒いたけど。

テニスの壁打ち。
自転車置き場。
野球部の立てたホコリ。
すれ違う制服のお姉さん。

小学校低学年のわたしにとってあの場所は、
あまりに遠い、遠い、先のことで、
でも何故かその光景たちが切なく見えました。

父親の背中につかまってプールではしゃぐ自分と、妙に大人びたお兄さんやお姉さん。



プールから上がると、校舎の中の自販機で、ピクニックを買ってもらいました。
いちごオレとか飲んだの初めてで、それはそれは美味しくて。
毎回、いちごオレを買ってもらいました。
普段はあまり口にできなかったからとっても新鮮で。
濡れた髪もそのままに夢中で飲みました。
ピンク色の飲み物を飲むなんて、
悪い事してるみたいでワクワクしたあの味を、まだ覚えてます。
なんか、夏になるとピクニックが飲みたくなるのはそのせいです。



お父さん、あのクソ暑い高校の校舎で一緒に飲んだピクニックの味、覚えてる?

はなえ、ずっと子供のままがいいなって、そんな事考えながら飲んでたんだよ。


お父さん。






photo:01