「洗面所の排水口が詰まってるよー!ティッシュか?えーん水が流れないよーどーしよーえーん」
取ればいいだけの話しですが、
犯人はわかってるので、
詰まると大変な感じを大げさにアピールしてみたわけです。
特に反応もなく、
そんな娘に何を求めるでもなく、
もうしないだろうしいいかな、くらいで。
そんな事は頭からとっくにすっとんで、お尻出し合ったりしていつものように楽しく遊んでいました。
すると急に、
ほんとに急に、
娘が泣き出しました。
そしてひっくひっくしながら話し始めました。
『ほんとはね、しえがティッシュを捨てたの。』
『…ゴミ箱のフタを開けるのが嫌だからって、そこに捨てるなんてしちゃいけないことだったよね。』
『…しえのバカバカバカ…
お母さん、ごめんなさい。』
もう…
お母さんもう…
ありがとうしか出てきやしませんでした。
つい、ついこの前までは、
『お母さんがフタを閉めとくからここに捨てるしかなかったんだよ!』
なんて、理不尽極まりない事を言いかねない、わりと、はむかう子だった。
私の知ってる娘は、素直になるのが下手な子。
「でも」や「だって」が先にきて、「ごめんね」が苦手な子。
『ごめんなさい。。』
問い質された訳でもなく、娘自ら伝えてくれたこの言葉が、その気持ちが、本当に嬉しくて。
娘の、まっすぐな表情がキレイで。
泣き止まない娘は、
私にずっと抱きついてました。
どれだけ娘を抱きしめても、
足りませんでした。
少しだけ前に踏み出せた自分自身への戸惑いが、涙に変わっていたのかな。
自分が捨てたなど、言わなくてもなんとかなるしお母さんも気にしちゃいない。
それを、自分のした事を振り返り、何かに気付き、
わざわざ名乗り出て素直に反省して、謝った。
自分を、乗り越えた。
笑っちゃうくらい、
ほんの些細な事です。
でも、
こんな些細な事で、
二人で大泣きをして、
抱きしめ合って眠れるこんな夜が、
とっても愛おしい。
お母さん、とっても愛おしいんだよ。
ありがとう、しえ。