みた。
100円で。
生を受け、
何処からかわたしのもとにやってきた君。
喜びを与えてくれた君。
何処かへ向かう君。
君が存在しなければ、
こんなふうに耽る事なく何かに没頭していたのでしょうか。
ただ、わたしは、幸せです。
これ以上ないほどの。
だから、
それが全てで、
それがわたしを困惑させ、
それがわたしを恐怖に陥れるのです。
叩かれた蚊。
踏まれた蟻。
丸焼きの鶏。
受け継がれた本能は、
運命を受け入れ、
また次の旅に出る。
感情があるが故、人間は
自分そして愛するものの死への恐怖から自らを救うべく、どこかで生み出され散らばる思想に身を委ねます。
この場所がどれだけ大切でも、
この場所に産み落とされた運命の素晴らしさに気付いたとしても、
いつかは一筋の煙となるのでしょう。
『いつかまた。』
遺した、愛するものへの、
慰め。
『いつかまた。』
君へ語りかけるも、
これは、わたしの弱さの塊に過ぎない。
輪廻も神も宇宙も、心につくりだせば、いくらでも素敵な物語を描ける。
でも、
そこに確かに在ったのは、
君といられた時間だけ。
ここに確かに感じるのは、
君が家族でいてくれる揺るがない事実だけ。
