娘の柔らかな可愛い手をさすればおばあちゃんを思い出す。
二十歳の時に亡くなったおばあちゃんは、
オセロが大好きだった。
セブンスターが大好きだった。
人が、大好きだった。
私はおばあちゃんが大好きだった。
おばあちゃんはいつも、私の手を、痛いくらいさすった。
きれいだね、きれいだねって言いながら。
私の手をさするおばあちゃんの手は、
ガリガリで、ごつごつしていて、血管が浮き出てて、黒っぽくて。
あの感触は、今でも覚えてる。
生きるためにとても苦労した事は母親から聞いていた。
勲章だと思った。
私はおばあちゃんが離すまで、いつまでも手を離すことができなかった。
おいしいものを食べると、
これを食べさせたかったと、もういない大切な人を思い涙が出る。
何気ない食事にとても感謝する。
もっとこうすればよかった、ああすればよかった、
いくら思っても、
いくら後悔して会いたいと願っても、
いろんなこと、謝りたいと願っても、
おばあちゃんはもういない。
おばあちゃんの手に触れたくても、
おばあちゃんはもういない。
今あなたのそばに大切な人がいるなら、
たくさんたくさん、手を握ってあげてほしい。
たくさん伝えてほしい。
愛していると
ありがとうと
伝えてほしい。