会いに行く目の前で笑う顔が、ときどき、自分のつくり出した幻想に思えるときがある。ため息が出ちゃいそうな、夕暮れの空の色も襲いかかってきそうな、弾ける海のキラキラもそれはただの、自分の心の色で。目でみえるものだけが現実というなら、その奥を、その先を、知る必要がない。空想の世界で逢えたなら、空は、空より高い。私は心に羽根をもつ。やっとあなたを感じられる。何色にも染まらない私の瞳は、私のつくりだしたあなたでいっぱいになる。辿り着かない現実に背を向けた私は、自由。