ドラキュラzeroを観た。
従来のドラキュラvs〇〇といった映画は多いが、
この作品は、愛ゆえに人間から悪魔と契約し、恐ろしいまでの力を得る過程を描くといった従来とは違う一面を描いている。
ドラキュラを悪役ではなく、悲劇のヒーローと描いている点が新鮮だ。
内容的にはこんな感じ。
オスマントルコという圧倒的な勢力におびえるトランシルバニア。
そこの君主であるヴラド・ドラキュラは、オスマントルコの陰に脅えながらも平和で、国民に慕われた君主であった。
ヴラドは、幼き頃オスマントルコで人質生活を送り、ここで凄まじいまでの戦闘力を身に着け、残虐的な生活を送ったが、故国に戻り君主となってからは良き君主であり、良き夫、良き父といった人質時代
とは違った顔の生活を送っていた。
しかし、領土拡大を狙うオスマントルコは、トランシルバニアに
ヴラドの息子を含む1000人の少年の徴兵を要求。
逆らえば国は蹂躙され滅ぼされる。
しかし、子供たちを送り込むことなど出来ない。
悩むヴラド。ヴラドはついにオスマントルコへの反乱を決意する。
愛する妻、子供、そして国民を守るため、昔から伝わる言い伝えに
活路を見出そうとする。
その言い伝えとは、闇の力を得るという悪魔との契約だ。
しかしそれは国を守るとはいえ、とてつもなく苦痛、苦悩を伴うものだった。
ヴラドそして国はどうなるのか・・・。
これまでのありきたりなドラキュラ者とは違って、
なかなか面白かった。
愛する家族や国を守るため、魔性の力を得る。一定期間苦痛耐えれば人間として再び復活できるが、血を欲する苦痛などに耐えられないと人間には二度と戻れない。
魔性を得た身体能力は凄まじく、1:1000でも戦える能力。
アクションは迫力ある。
その一方で、魔力を得たことによる苦痛や悲しさなどがうまく描かれている。
90分と時間的に短いこともあり少々 話の展開を急ぎ過ぎている感じがするのは残念だが、それでも面白かった。
続編を匂わす終わり方もいい。
続編があるなら是非見たい作品だ。