数々の名作を生み出してきた宮崎駿監督の最新作品「風立ちぬ」。
さすがに人気がありますな。大変混んでいる。
小生も期待して観た一人だ。
セロ戦という飛行機。
目的は別として、格好がよくて美しい飛行機だと小生も思う。
今回は、ゼロ戦の設計者・堀越二郎を主人公に、飛行機作りに情熱を傾ける姿と、
それ取り巻く人々を、戦前の日本という時代背景を絡めて描いている。
内容であるが・・・
時代は大正から昭和にかけての日本。戦争や大震災、世界恐慌による不景気と重苦しい時代背景。航空機の設計者である堀越二郎は、美しい飛行機を作り上げたいという夢をいだき、飛行機の設計に情熱を傾けていく。だが時代は戦争へとかけ進む。一方、堀越が関東大震災時助けた一人の少女。やがて、その少女は大人になり、再会を機に二人は恋に落ちるが・・・。
感想であるが・・・
ジブリ作品は、出す作品そのものが名作という考えが最近揺らぎつつあった。
しかし、今回は本家の宮崎監督とあって、大いに期待した。
が、正直、出す作品すべてが名作と考えるのはこれを機会にやめた。そう思わせる感想だった。
たしかに絵の綺麗さは健在。実にすばらしい。戦前の日本の雰囲気が出ていた。
が、それ以外は残らない。
飛行機作りに青春をかけるという若者の姿。
テーマとしてはいいと思う。
従来のような幻想的な作品とは異なるが、それはそれでいいと思う。
が、今回は、正直それを描くにはあまりに時間が不足している。
飛行機への情熱や恋、緊迫した時代背景、取り囲む人々。これを2時間で描くにはあまりにも厳しく、
その結果、淡々と進み、どれも希薄な感じとなってしまい、中途半端。
盛り上がりに欠ける感は否めない。
とくに、飛行機製作者としての情熱や責任、愛する人との苦悩など、大切な要素となる心情面で描写が極めて弱く残念。また戦争といった堀越に課せられた重責と緊迫感も希薄。
また、ラストもあっけなさすぎる。
そして、とにかく酷いのは主人公の声優。
本業が監督だか何か知らんが、何であんな素人を主役に抜擢したのか?
まるっきり棒読み。観ていて興ざめした。
プロ声優使おうよってつぶやきたくなった。
とにかく、テーマはいいのに、絵以外ついていけない。
宮崎監督だから期待が大きすぎたのかな?
これが彼の作品じゃくて、別の監督が描いた作品だったらどんな評価を世の中は下すのか?
ちょっと興味がある。
いずれにせよ次の作品に期待したい。
ということで、評価は☆2つ。
(評価)
☆☆☆☆
※★=0.5☆
(基準)
☆☆☆☆☆ かなり良い もう一度映画館に見に行きたい。 DVDは購入する
☆☆☆☆ なかなか良い。
☆☆☆ まあまあ。しかし何かが足りない。
☆☆ がっかり。
☆ 話にならん 金返せ!!