ダイハード以来の久々の洋画。
「終戦のエンペラー」を観た。
太平洋戦争をめぐる天皇の戦争責任をめぐる攻防を描く。
キャストは、知日派フェラーズ准将に、マシューフォックス、マッカーサー元帥にトミーリージョーンズ、日本人俳優は、西田敏行、羽田昌義、中村雅俊、初音英莉子ほか
内容的にはこんな感じ。
終戦を迎えた日本。マッカーサー元帥は占領下の日本を統治すべく厚木基地に降り立ったところから物語は始まる。
彼は、日本を統治するに当たり、大きな決断を迫られていた。
すなわち、昭和天皇の戦争責任をどのようにするか? 裁判にかけて処断するのか?
それとも無罪か?事実を知るため天皇側近30名の逮捕を命じる。
アメリカ本国では、選挙の票が望めるとして天皇を裁判にかける意向が圧力と
なってマッカーサーに伝わってくる。
そしてその一方でマッカーサーは、勝者の報復というより日本の復興を
考えていた。
決断のための資料を集めるべく、マッカーサーは部下の知日派フェラーズ准将に10日で結論を出すよう厳命する。
フェラーズ准将は、命を受けて天皇の戦争責任という日本の最大国家機密に迫っていく。
果たして昭和天皇の戦争責任は・・・
感想だが、アメリカが作った映画の中では比較的公平な描き方をしていたと思う。
日本悪、アメリカ正義、アメリカNO.1といったありがちな感じではない。
「パールハーバー」のように明らかに勉強不足といった感じはなく、比較的よく調べていたと思う。
東京裁判にかけるべく、戦争犯罪を調査するわけだが、。
アメリカの勝者としての立場を踏襲しながらも、連合国軍が抱えた矛盾(第2次世界大戦以前からアジアを侵略し植民地にしていたことと、日本が侵略したということの違い)を近衛文磨元首相の口を通して鋭く突き、簡潔であるが、連合国側が答えられない日本の立場も描いている。
興味深いのは、天皇制というものや、それに対する日本人の考え方、更には本音とたて前といった、アメリカ人には理解しがたい日本人の性質をうまく描いている。
木戸幸一の説明する、天皇は権威あるトップでありながら、実は自由などなく、また決断しないといった米国にはないリーダー像にフェラーズ准将は困惑する。
天皇が戦争決断に携わっていないという証拠が見つからないなかで、天皇制維持に踏み切る進言をする准将。その過程もよかった。
一方、マッカーサもその進言を鵜呑みにする訳ではなく、天皇との面談まで決断は持ち越される。
最大の盛り上がりは、緊迫した両者の会談。昭和天皇を演じた片岡孝太郎、マッカーサー演じるトミーリージョーンズが緊迫した雰囲気を出していてよかった。
というわけで、評価は☆4
(評価)
☆☆☆☆
※★=0.5☆
(基準)
☆☆☆☆☆ かなり良い もう一度映画館に見に行きたい。 DVDは購入する
☆☆☆☆ なかなか良い。
☆☆☆ まあまあ。しかし何かが足りない。
☆☆ がっかり。
☆ 話にならん 金返せ!!