小学2年生の娘は「嵐」のファンである。よってその番組を録画して視聴するということが多々あるのだが、先日放送の「嵐」の番組「嵐にしやがれ」に吉田類さんが少しでているというので、僕も一緒に視ました。
内容としては各メンバーが色々な「大人な美食」を体験し、それをスタジオにいる4人ほどのダンディなゲストがコメントを入れるというもの。
その美食の紹介に吉田類さんが登場し、どぜう鍋を紹介。全開に酔っぱらいな感じがステキでした(笑)
で、メンバーの櫻井翔さんの場面。ジャズミュージシャンの菊地成孔さんがパリ風のビストロの楽しみ方を紹介。新宿のお店で、それを実践することとなりました。
その際に菊地さんは「黙ってお金を置いて帰る」のが極意としていました。たぶん、わざわざ店員さんを呼んだりする事なく、さっと粋に帰るという意味だと思います。
それを実践した櫻井翔さんですが、お店を出たあとに「ごちそうさまを言いたくてウズウズしている」とコメントした所でVTRが終わりました。
で、スタジオに戻り、メンバーも「ごちそうさまは言いたいよね」と同調。
僕も凄く好感を持って視ていました。
そのメンバーのコメントに対して、某ゲストが「欧州ではお金を置いて黙って出て行くのが粋」とコメントして、嵐のメンバーの方の素晴らしい意見を遮りました。
僕としては「なにを言っているんだろう」と言った感じでしたが、次に別のゲストである鈴木正文さんのコメントにびっくりしました。「お店の人にはごちそうさまは言わない」、「こっちがお金を払っているので、ごちそうされたわけではない」、「あなたが誰かにお金を払ってもらっているのなら、その人にいう」、「お店の人には美味しかったですという」とのコメント。
鈴木正文さんは雑誌の編集者らしいが実に残念な事です。
「ごちそうさま」と言う言葉をそういう認識でしか捉えることしか出来ないのは実に寂しいことです。ダンディなゲストというより、凄く淋しい人なんだなと見えました。
浄土真宗本願寺派では「食事の言葉」というものがあります。詳しくはリンク先を熟読いただくとして、食後の言葉は「おかげで、ごちそうさまでした」と終わります。
鈴木正文さんは日頃の生活に「おかげさま」がないのかなと思います。
金を払ったかどうか、ウマいかマズいかの世界。
そんな世界より、色々な命のつながりにおかげさまと手をあわせる世界の方がよっぽどステキな世界です。せっかくの嵐のメンバーの素敵な感性にくだらない「考え」を押し付けようとするのが見えた残念な瞬間でした。