(1)では、人間の「脳」と、パソコンの「CPU」の違いを説明しました。
今回は、脳の情報処理方法について説明致します。
脳梗塞で記憶障害になると、過去の記憶を忘れてしまうことがあります。私の父も、脳梗塞になったことがあるのですが、治療後、目が覚めたあとは、私のことが誰だか分かっていませんでした。
自分としてはショックでしたが、だんだんと時間が経つにつれ、記憶が戻ってきたので安心しましたが。(不思議と、母のことは分かっていました)
さて、その脳の不思議さなのですが、脳は、繰り返し経験したこと、例えば、匂い、色、明るさ、暗さ、高低差、柔らかい、硬いなど、感覚によって入って来ている情報を、無意識のうちに処理しています。
子供は、 「火が熱くて危険」
ということを最初からわからないですよね。
それを、経験値として記憶して、情報処理しています。
これが、脳のすごいところです。
パソコンで言えば、バックグラウンドでソフトウェアが動いていて、PCの画面上のことだけをしているようで、実は裏ではいろんな事をしているんです。
また、脳は、それだけではありません。心臓も動いていますし、その他の臓器も動いています。なにも使っているのは、手や足、目や耳だけではありませんので。
ですので、実は脳はものすごい情報量を処理しています。ですので、覚えきれないことは覚えない。ということをしています。判断して、不要なら廃棄しているわけす。
このように脳は、短期記憶をし、処理をし、必要のない情報は捨てる。これを繰り返しています。
ちなみに、パソコンは、ハードディスクなどに記憶させない限りデータは残りません。メモリという記憶装置があり、いわゆる短期記憶はこのメモリを使用しています。
そのため、パソコンは、CPUの能力とメモリの能力が優れていると高機能のパソコンになるわけです。そして、電源を落とすと、メモリの記憶はなくなります(一般的には)。
父が、母の情報を忘れなかったということは、重要な情報として認知させるように、脳に記憶される工夫がされていたのかもしれません。