前回の「第1回」記事がたくさんの方に読まれているようで、ありがとうございます。

 

 

 

ネット上の怪しい健康情報や、街中の看板・ホームページには、一般の方の「本気で治したい」という切実な思いにつけ込む危険な広告ワードが溢れています。

 

今回は、街中の整骨院・接骨院・整体・カイロプラクティックの看板やチラシで最もよく目にする、あの言葉を徹底解剖します。

■ 今日のNGワード:「根本改善」

Googleで「腰痛 整体」などと検索すると、ほぼ100%の確率で目にするのがこの「根本改善」というフレーズです。

 

「当院なら痛みの原因を根本改善!」 

「一時しのぎのマッサージではなく、根本から治します」

 

一見するとすごく頼もしく、効果がありそうに見えますよね。 

しかし、医療や解剖学・生体潤滑論のリアルを知る人間から言わせてもらえば、この言葉を使っている時点で警戒レベル最大です。

 

 

 

■ なぜ「根本改善」という言葉が危険なのか?

  1. そもそも医学的に「根本」の定義が存在しない 
    人間の身体は、長年の生活習慣、姿勢、仕事での負担、加齢による構造的変化(骨や軟骨の変形など)が複雑に絡み合っています。 「これを一発調整すればすべて解決する」という魔法のような“単一の根本原因”など、人間の身体には存在しません。
     

  2. 景表法や医療広告ガイドライン的にもアウトに近い表現 (マイルドにしたけど、ほぼ黒ですよ)
    本来、医療や施術において「確実に治る」「完治する」と誤認させるような絶対的表現は厳しく制限されています。 
    無資格のサロンや、集客に焦った一部の国家資格者の院、店舗が「絶対治る」と言えない代わりに使う抜け道・言い換え表現が、この「根本改善」なのです。
     

  3. 構造的な変形や変性を「手で治せる」と嘘をつく 
    例えば、長年の負担で擦り減った膝の軟骨や、変形した骨が、外からの手技だけで元通り(根本解決)になることは構造上あり得ません。 
    「根本から治る」と謳って高額な回数券を売りつけるのは、物理的な事実を無視した消費者への誠実さを欠く行為です。

     

     

■ 悪質な店舗が使う「根本改善」の典型的な誘導パターン

・パターンA:「あなたの骨盤が歪んでいるのが根本原因です」 → 骨盤の左右差など誰にでもあります。不安を煽って高額な骨盤矯正コースへ誘導する定番の口実です。
 

・パターンB:「姿勢が悪いから痛む。インナーマッスルを鍛えて根本改善」 → 高額なEMS機器(電気刺激)や長期間の回数券を契約させるための誘導トークです。
 

・パターンC:「週に2回、最低3ヶ月通えば根本から変わります」 → 通わせること(回数券の消化)が目的化しており、施術計画というより単なる営業のスケジュールです。

※雑談※
これ、ここ数年で本当に多い相談です。
以前、全国展開していたMJG整骨院グループから出た資格者たちが方々でこのタイプのやり方を実践しているのではと考えています。
同じような出店方法&各地へのチラシばらまき(このチラシの内容も違法だらけなんですけどね)で勢力を伸ばしている
整体、整骨院グループ。あれもなかなかのものです。

 

 

■ 本当に信頼できる施術所の見分け方

本当に身体のこと、患者・顧客のことを考えている施術者は、決して甘い言葉で期待を煽りません。

 

・「根本から治る」と安易に言わない 
・現在の状態(構造的な問題か、一時的な機能低下か)を冷静に説明してくれる 
・自分の専門外(画像診断や処置が必要な病変など)であれば、迷わず整形外科などの医療機関を勧めてくれる 
・施術だけでなく、日常のセルフケアや姿勢の注意点を具体的に教えてくれる

※もちろん、受ける側はそれなりのお金を支払うべきだとは思います。
間違える方が日本には多いのですが、医療はボランティアではないのですから。

 

 

「根本改善」という都合のいい魔法の言葉に騙されて、貴重な時間とお金を無駄にしないでください。

自分の身体を守れるのは、正しい知識と冷徹な目だけです。