「こども整体」とは何か?──定義も基準も存在しない
前回好評だったブログの説明になります。
詳しく知りたいとコメントを頂きました。
ありがとうございます。
前回のブログのリンクになります。是非合わせてごらんください。
さて、本文になります。
最近、SNSや地域の整体院などで見かけるようになった「こども整体」。
しかしこの言葉、実は医学的にも法的にも定義が存在しません。
「集中力が上がる」「姿勢が良くなる」「発達に良い」などとアピールされることが多いですが、
そこには科学的な根拠はなく、医療的にも非常に危うい行為です。
子どもの骨は「未完成」であることが大前提
私たちの背骨や骨盤は、成長期を通じて少しずつ形を変え、20歳前後でようやく完成します。
つまり、子ども時代の骨や関節は柔らかくて不安定であり、
「大人と同じように矯正する」のはむしろ害になる可能性が高いのです。
たとえば、
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背骨の湾曲は成長とともに自然に形成されていくもの
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骨盤は思春期を迎えてから成長ホルモンの影響で発達する
こうした「当たり前の解剖学的事実」を無視して、
「姿勢が悪いから骨盤を整える」「背骨をまっすぐにする」といった施術を加えるのは、
理屈としても危険でしかありません。
施術者の資格と信頼性──無資格者だけが問題ではない
多くの「こども整体」は、国家資格を持たない無資格者によって行われています。
しかし、それだけではありません。
最近では、柔道整復師や鍼灸師、整体師を名乗る国家資格者でさえ、
「こども整体」を名乗って商売しているケースが増えています。
整骨院や接骨院など、本来は医療の一端を担う施設であっても、
「集中力アップ」「子どもの能力開花」などとエビデンスのないメニューを提供するところがあるのです。
これは「わざと騙している」のか、あるいは「本当に無知なのか」は分かりません。
ですが、どちらであっても子どもの身体を使って商売しているという事実に変わりはありません。
「口コミは金で買える」時代に、どう見抜くか
整体に限らず、今やインターネットの口コミや評価はお金で買える時代です。
・良い口コミを書いてもらう代わりに商品を無料提供する
・ライターに高評価の記事を書かせてアフィリエイト収入を得る
・低評価を消すために法的圧力をかける
こういったテクニックは「裏技」でもなんでもなく、マーケティングの一環として平然と行われています。
子どもの健康に関わる話であるにもかかわらず、
信頼性の低い店舗や施術者が、無根拠な広告文句で親の心を揺さぶっている。
これはもはや、善意の皮をかぶった詐欺的行為とすら言えるのではないでしょうか。
親の「無知」ではなく、「善意」が利用されている
このような問題に対して、「親の無知が悪い」と言いたいわけではありません。
むしろ、子どもを思う純粋な気持ちや善意が利用されていることこそが問題なのです。
「姿勢が悪いのでは?」「他の子より落ち着きがないかも」
そんな小さな不安につけこんで、あたかも“解決策”があるかのように見せる──。
それが今の「こども整体」ビジネスの本質です。
法的な規制が緩い中で、こうした商売が横行している現状は非常に恐ろしいことです。
親が情報に強くなること、そして本当に信頼できる医療者の声に耳を傾けること。
それが今、子どもたちを守るためにできる最大の対策なのかもしれません。
