整体や接骨院、整骨院でよく耳にする「あなたの体は歪んでいます」という表現。直感的で分かりやすい言葉ですが、これに不安を煽られてしまい、不適切な施術や高額なプランを契約してしまうケースが多発しています。
この記事では、「歪み」という表現の適切性や法的問題、そしてその背景にある心理的要因について掘り下げ、特に女性や高齢者が騙されないための注意点を解説します。

 

 

 


1. 「歪み」という表現は適切なのか?

結論から言えば、「歪み」という言葉は曖昧かつ非科学的なケースが多いです。

  • 曖昧な定義:医療用語ではなく、何をもって「歪み」と判断しているのか施術者によって異なります。具体的な診断基準や画像診断(X線、MRIなど)に基づかずに「歪んでいる」と主張することが大半です。
  • 健康不安を煽る目的:直感的で不安を喚起しやすい表現のため、患者を引き留める営業手法として使われることが多いのが現実です。

2. 法律に触れる可能性があるのか?

「歪み」という言葉を使った診断や治療の勧誘が法律違反に該当するケースもあります。

  • 医師法違反(第17条):医師でない者が「診断」や「治療」と誤解されるような行為をすることは、医師法に違反します。「あなたの骨盤が歪んでいる」「このままでは病気になる」といった発言は、診断行為に該当する可能性があります。
  • 景品表示法違反:科学的根拠がないまま「体の歪みを治せる」「全身の不調が改善する」と広告や説明することは、不当表示として景品表示法に違反する恐れがあります。
  • 特定商取引法違反:高額な回数券を不安を煽る形で契約させる行為は、不実告知や威迫行為とみなされる場合があります。

3. なぜ「歪み」という表現が広まったのか?

この表現が広まった背景には以下の理由が挙げられます:

  1. 直感的で分かりやすい:人体の構造や痛みの原因を専門用語で説明するよりも、素人でもイメージしやすい「歪み」という言葉は説得力を持ちやすいです。
  2. 不安を利用する商法:「放置すると悪化する」「生活に支障が出る」という恐怖心を煽ることで、高額な施術プランを売り込みやすくなります。
  3. 法律のグレーゾーンを利用:「歪み」という言葉自体には具体的な医学的意味がないため、法律の網をすり抜けやすい部分があります。
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4. 女性や高齢者が特に騙されやすい理由

  • 身体への不安感が強い:女性は美容や健康、高齢者は痛みや生活機能の低下に敏感であるため、「歪み」という言葉に反応しやすい傾向があります。
  • 専門用語への抵抗感専門知識を持たない方ほど、簡単で直感的な表現を信じやすいです。
  • 営業トークに慣れていない:高齢者を中心に、強引な営業手法に対抗する術を持たない場合が多いです。

5. 騙されないために:強烈な注意喚起

以下のポイントを意識してください:

  • 診断は医師に任せる「歪み」を指摘された場合は、その場で結論を出さず、必ず医師の診断を受けましょう。施術者に「診断権」はありません。
  • 曖昧な説明を疑う:「歪みを治すと全てが良くなる」という説明に科学的根拠はありません。具体的なデータを確認しましょう。
  • 不安を煽る言葉に惑わされない:「このまま放置すると危険」「早めに対処しないと取り返しがつかない」という言葉は典型的な営業トークです。
  • 高額契約は慎重に:冷静になるために契約は即決せず、家族や友人に相談しましょう。

最後に

「歪み」という表現を使って不安を煽り、不適切な施術や高額な契約を迫る行為は、決して許されるものではありません。

大切な体を守るためには、冷静な判断と正しい知識が必要です。

このブログを読んでいる皆さんが、自分自身や家族の健康を守る一助となれば幸いです。

 

以下オマケです。

今回の記事を読んで、騙されたと感じた方。
周りの方が騙されてそうだと感じた方。
以下の記事を参考にしてください。

 

 

 

相談や通報できる窓口のご紹介

もし、不適切な施術や広告、または違法な診断行為に遭遇した場合、以下の窓口に相談・通報することができます。これらの窓口は、法的措置を取るための助言や具体的な対応策を提供してくれるので、一人で抱え込まずに利用してください。


1. 都道府県の消費生活センター

  • 対象:高額な契約、虚偽・誇大広告、不安を煽る商法など。
  • 相談内容:不当な勧誘や契約に関する相談、契約解除の方法など。
  • 連絡先:全国どこからでも「188(いやや)」に電話すると、最寄りの消費生活センターにつながります。

2. 厚生労働省 医療安全推進室

  • 対象:医療行為に関する違法行為や不正行為の疑い(医師法違反など)。
  • 相談内容:医師免許のない施術者が診断や治療行為をしているケース。
  • 連絡方法:厚生労働省の公式ウェブサイトから直接問い合わせ。

3. 公正取引委員会

  • 対象:景品表示法違反(根拠のない広告や不当表示)。
  • 相談内容:科学的根拠がない健康効果を謳う広告や宣伝。
  • 連絡方法:公正取引委員会の公式ウェブサイトにある「景品表示法に関する情報提供窓口」から通報。

4. 保健所(都道府県または市区町村)

  • 対象:国家資格を持たない施術者の違法行為、無届け営業など。
  • 相談内容:整体や整骨院、接骨院などの営業形態に関する疑問や違法性の確認。
  • 連絡方法:地域の保健所へ電話や窓口で相談。

5. 特定商取引法ホットライン(消費者庁)

  • 対象:強引な勧誘や不適切な契約に関するトラブル。
  • 相談内容:高額な施術回数券や契約金の返金について。
  • 連絡先:消費者庁の特定商取引法関連窓口でオンライン相談可能。

6. 国家資格を監督する協会や団体

  • 対象:柔道整復師、鍼灸師など国家資格保有者による違法行為や不適切な施術。
  • 相談内容:施術行為の適切性や法律違反の疑いについて。
  • 連絡先:各協会(例:公益社団法人 日本柔道整復師会など)の公式サイトから問い合わせ可能。

相談前に確認すべきポイント

  1. 記録を残す:トラブルの詳細(施術内容、広告内容、料金、勧誘の言葉など)をメモや写真で記録しておきましょう。
  2. 契約書のコピーを確保する:施術や契約に関する書類がある場合、手元に保管しておきます。
  3. 証拠を集める:広告チラシやSNS投稿など、問題となる表現の証拠を保存してください。

違法行為や誤解を招く広告が広まることを防ぐには、一人ひとりの声が非常に重要です。

不安に思った時点で、遠慮せず専門機関に相談しましょう。それが自身の健康を守るだけでなく、他の被害を防ぐ一歩にもなります。