真夏の夜に あえてこの曲を聴く
もし秋のとても静かな夜にこの曲を聴いたら
異国にいて
赤蜻蛉 を聴くようなものだ
特に秋は 朝にリレーする時間が遅いので
余計に辞書からこぼれてくる言葉のように
心に沁みてしまう
真夏の朝
赤い朝日が昇ってきたら
魔法瓶からついだお茶のように すぐにぬるくなり
心の中もガス灯のような灯りでなく
LEDのような明るさになるのだ

しかし 暑いな
でも真冬になれば
熱いトタン屋根にいた猫のように
陽が恋しくなるのだ
人間は我儘にできていて
特に僕は非常にわがままで エアコン無しの部屋でなくてはいられない
そのくせ
真冬になると温かい陽光がさす 風のこない場所で
猫のようにまったりし BBキングなどを聴くのだ

今年の夏の夜は
数種類のアイスクリームを食べ
数種類のサラダを作り
数種類の香を焚き
数種類の本を読んだ
残念ながら数種類の恋はしていない^^

時々会う 小さな女の子から
りんごの絵の書き方を習い
八百屋のマダムからスパゲティの美味しいゆで方を習い
いつもの珈琲を買う店で 美味しい珈琲の淹れ方を習い
もし恋する時がきたら
紅茶の美味しいいれかたも教えてくれる と言う
ふむふむ
習うことが今年の夏はたくさんあるな ヤレヤレ

アイス珈琲を飲みたくて 近所のスーパーで紙パックのを買う
で ほとんど捨てる
珈琲屋に行き
アイス珈琲用に焙煎を頼みたいけど
失恋したときの 緑茶の美味しい入れ方を教えてあげる
と、言われそうなので やめた

固定電話には ほとんど出ない
特に夏は・・・
電話に出たら粉おしろいの香りがして
サテイの曲が電話越しに聴こえ
オペラの幕開きのように何を話してくれるのだろう
という期待があれば
三回電話のベルが鳴らないうちに 受話器を取るのだけど
綾の鼓(つずみ)のように電話は鳴り続き やがて止まる
あとどのくらいで
森の中を 林の中を歩けるのだろう
紅葉が始まる前に 乾草の匂いの中を歩き
どこか遠くから聞こえる鳥たちの コンサートを聴けるのだろうか
あとどのくらいで・・・・

🌸

































































