※画像は Youtube より拝借
アイヴィン・アルネス
Eyvind Alnæs(1872-1932)
ノルウェーの作曲家・ピアニスト・オルガニスト・合唱指揮者
フレドリクスタ(Fredrikstad)生まれ。
クリスティアニア(Kristiania)(現・オスロ)で、
ヴェスティエ(ヴェステュエ)・ヴォーレル(Westye Waaler)にオルガンを、
ペーテル・リンデマン(Peter Lindemann)にピアノを、
イーヴェル・ホルテル(Iver Holter)に音楽理論と作曲を学ぶ。
その後、ライプツィヒ(Leiptig)で、カール・ライネッケ(Carl Reinecke)に作曲を学ぶ。
オスロ(Oslo)歿
【代表作】
創作主題による変奏曲(管弦楽版)
(Variations symphonique sur un thème original, op.8 for orkester)1899
交響曲第1番ハ短調
(Symfoni nr 1 i c-moll op.7)1897-1898
ピアノ協奏曲ニ長調
(Klaverkonsert i D-dur op.27)
交響曲第2番ニ長調
(Symfoni nr 2 i D-dur op.43)1923
交響曲第1番ハ短調(Symfoni nr 1 i c-moll op.7)1897-1898
Wikipediaには、
1896年にベルリンでユリウス・ルートハルト(Julius Ruthardt)
によって初演されたとありますが、Sterlingの解説書によると、
1897-98年作曲と出ているので、
内容が矛盾しております(2010.2.10現在)。
Wikipedia日本語版は、英語版を基にしているのかも知れません。
第1楽章(Allegro patetoco)は、情熱ほとばしるメロディ。
ブラームスやシューマン、チャイコフスキー辺りを思わせます。
第2楽章(Adagio)は、哀歌(エレジー)風、追悼曲(レクイエム)風。
恋愛映画にでも使えそうな、
印象的で透き通るような美しさの瞑想曲といった感じ。
同郷の先輩作曲家、
スヴェンセン(Svendsen)の交響曲の緩徐楽章を髣髴とさせます。
私はこれを聴いていて、
サミュエル・バーバーの『弦楽の為のアダージョ』
を思い出してしまいました。
第3楽章(Allegro)は打って変わって明るい元気の良いメロディ。
民謡風の哀愁のメロディも少し出てきます。
第4楽章(Non troppo Allegro)は、
ブラームス風とスヴェンセン風の入り混じった作風。
緊張感のあるメロディが大半を支配しています。
スヴェンセン風の堂々としたクライマックスは圧巻!!
交響曲第2番ニ長調(Symfoni nr 2 i D-dur op.43)1923
晩年の作品だけあって、深みがある上に、違和感も感じません。
又最終楽章は、ノルウェー民俗的旋律も用いられ、
『ノルウェーらしさ』が特に出ています。
第1楽章(Allegro moderato)は、
ワルツ(円舞曲)的メロディが様々に表情を変え、
また緊張感のある劇的なメロディも出てくるなど、
晩年の作だけあって、中々深みがあります。
第2楽章(Molto lento)は、
瞑想的なメロディやエレジー(哀歌)風の切ないメロディ。
往々にして、緩徐楽章は退屈なのが多いですけど、
これはそう感じませんでした。
第3楽章(Allegro scherzando)は、テンポの早い明るいメロディ。
細やかな動きで、喜びに満ち溢れているようです。
第4楽章(Allegro non troppo, ma molto energico)は、
ノルウェー民俗的要素が自由闊達に伸び伸びと違和感無く描かれます。
クライマックスに相応しい華やかな雰囲気に満ち溢れています。
かなりコテコテなくらいに民俗的要素が出ているので、
北欧国民楽派好きにとっては嬉しい!!
CDの購入はこちら
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Alnaes: Symphonies No.1 Op.7, No.2 Op.43 - TOWER RECORDS
アイヴィン・アルネス 交響曲第1&2番
演奏:ラトヴィア国立交響楽団
(Latvijas Nacionālais simfoniskais orķestris)
指揮:テリエ・ミケルセン(Terje Mikkelsen)
Sterling【CDS 1084-2】2009
ピアノ協奏曲のCDもHyperionから出ています。
Alnæs: Piano Concerto, Op. 27; Sinding: Piano Concerto, Op. 6 - Amazon, 日本
アルネス&シンディング ピアノ協奏曲
Alnæs & Sinding: Piano Concertos
ピアノ:ピアーズ・レーン(Piers Lane)
演奏:ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団
(Bergen Filharmoniske Orkester)
指揮:アンドルー・リットン(Andrew Litton)
Hyperion【CDA67555】2007
【追記】
肖像画像とピアノ協奏曲のCDの画像追加。
ピアノ協奏曲の情報追加。
(2016/11/5)
【追記】
CD画像2枚差し替え
(2016/6/26)