駅のホームから改札口のあるフロアへ向かう階段を大勢で上がって行く時、時々だが、奇妙な体験をする。
靴のかかと辺りが、後の人の爪先だか手さげ袋だかとぶつかったりするのだ。
私の方はというと、前の人の靴にぶつかる事は、絶対にない。
何なんだろうと不思議に思っている。
妙に前の人にピッタリくっついて歩いているのだろうけど、私だったら、危なっかしくて出来ない。
どんな感覚なのか正直知りたいとは思っているものの、後を見ながら階段を昇っていく訳にもいかない。
が、最近だが、「それ」だと思しき光景を目の当たりにした。
妙に前の人にくっついて階段を昇っていた。
でも、前の人のかかとに爪先がぶつかっている様子は無かった。
器用なやつだなと思った。
平地だと、前の人の靴と私の靴がぶつかるというのが稀にあったりする。
逆に、私の靴のかかとと後の人の靴の爪先がぶつかるというのもあったりする。
それはわかる。
接地面積が広いから。
私が問題にしているのは、階段だと接地面積が小さいので、前の人の靴とぶつかると転倒する危険性があるだろうが!!という事なのだ。
それを無意識的に恐れているからか、私が階段を昇っている時に前の人と靴同士がぶつかるという事が無いのだ。
さて、階段を昇っていく前の人の靴のかかとに、爪先だか手さげバッグだかがぶつかってしまう人は何故そうなのか?自分なりに説を唱えてみた。
○目が悪いので、前の人との距離感が上手く掴めない。
○せっかちな性格なので、早く階段を昇ろうとする。
○感覚が鈍っている。
不思議なのは、私が手さげ袋を持って駅の階段を昇っている時は、絶対前の人のかかとにそれがぶつかりようがないと感じた事だ。
逆に、どうやったらぶつかるのか、不思議でしょうがない。
どういうメカニズムでそうなるのか?
「目が悪い」で説明がつくのか?
私が高校生の時の事、成城学園前駅のホームで電車を待っていたのだが、後から、私の足に、傘と思しき物体が、やたらとぶつかってくるのであるが、私はてっきり、同級生の仕業だと思った。
突っついてくる感じだったのだ。
で、その傘を掴んで後を振り返ってみると、何とオバサンだった。
所謂オバタリアンだったのだ。
正直驚いた。
どうやら、傘を片手に自分のバッグの中から何かを探していたようだった。
で、その傘が私の足にぶつかっていたのだが、それにもおかまいなしだったというわけだ。
分かっていたのか?それとも物凄い鈍感で、私の足に傘がぶつかっているのに気付かなかったのか?
そのオバサンは、腹を立てたのか、電車に乗り込もうとした時、どさくさに紛れて私に体当たりをかましてきた。
多分だけど、階段で前の人に手さげ袋をぶつけてくる人は、前の人にぶつかる事とか余り考えないのだろうと思う。
靴の裏が触れて汚いと思うのだが、恐らくそういう事も考えていないのだろう。
私だったら、汚いからと、ぶつからないように気をつけるけど。
上に示した傘の話に出てきたオバサンと、感覚が近いのかも知れない。
まあ、感覚は人それぞれということで・・・。
でもくれぐれも、人に迷惑が掛からないようにしましょうね。