退院後、いきなり食事に悩まされる | 人生ゆっくりと今を生きる ~Lives Life No Matter

人生ゆっくりと今を生きる ~Lives Life No Matter

ガンになって死というものと向き合った。
人間である限り、遅かれ早かれ平等に訪れるもの。
幸福か不幸か関係なく、物理現実の先にあるもの。
終わりを見据えて、今生が老後だと答えが出た
そんな一片の備忘録

すったもんだあって、何とか無事退院することができた

ただこれから、経過観察して検査がたくさんあり、抗がん剤治療も予定されている

これからまだまだ病院にもお世話になる

そして、手術後生存率50%の枷もまだとれていないのが現状だ

現実を真面目に直視すると正直しんどい、健康以外にもカネの問題もある

まぁ課題山積なので、1日ずつ進捗させていくしかない

 

とりあえず向かったのはスーパーにいった

とにかく家に籠って食事リハビリをしなければならない

ある程度食料を備蓄しようと思った

何が良くて悪いのかは頭ではわかっているが、理性と本能は別だ

これが体に良いというのと、これが食べたいというのは結構食い違うものだ

 

今日は実験だと思って、小さい400円位のお弁当を買ってみた、

今の僕にはかなりの冒険だ、多分これは本能の部分、

ただし、これは分割して食べる、3日もあれば何とか食べられるだろう

あとコメと卵、おかゆは必須だろう、控えめにコーンスープを買った

コーンスープかったらパンも欲しいと思い、小さいクロワッサンを買った

本心では三角ピザが欲しかったが、これはさすがに今は無理かなと思った

やっぱり制限がかかるのはしんどい

 

早速家に帰ってお弁当を少しずつ食べた

が、3口ほどで食べられなくなった、とても動けない程気持ち悪くなった

まだ固いご飯はどうやら早かったかと、後悔した

何か気を紛らわそうと思ってテレビをつけてみたが

そういう時に限って食レポ番組をしていた、揚げ物をおいしそうに食べていた

これはさすがにムカついてすぐテレビを消した

今の僕では、残念ながら食レポのアイドルにシンパシーを感じられない

 

これは相当に考えないと食べていけないなと思った

本当に本能に振り回されるとしんどくなる

最悪、ウイダーインゼリーだけ飲んで凌いで

睡眠薬で空腹を忘れるという方法もあるが、まぁ最後の手段

食べ物のことばかり考えていると何か食べたくなるので

違うことに何かフォーカスした方が、心の平穏を保たれるなと思った

 

今まで見てなかったテレビや映画、今までやりたかったゲームを徹夜でやって

時間を忘れるとか効果的かなと思った

 

ある一般論だが、

大学生はお金はないが、時間がある

社会人はお金はあるが、時間がない

これにあてはめると、僕は時間はあるが、健康がない

人は何かに欠陥があり、何かに渇望し続ける生物なのかもしれない

 

極端だが、お金は宝くじ一発当てたら短期的にでもお金持ちになれるが

健康は健康宝くじみたいなものはない、一発でこれ飲んだら治るというクラスの

病気ではない、時間経過が必要なのだ

なので、残念ながら病気を忘れて何かに没頭するくらいの方が

今の僕にとっては重要なのかなと思った