ゆるすということ | 桜井妙の「新ストレスと怒りの調理法」

桜井妙の「新ストレスと怒りの調理法」

★職業:講師 ★専門:ストレスマネジメント アンガーマネジメント コミュニケーション危機管理 ★特徴:「あたま・こころ・からだ」をととのえる ★㈱コミュニケーション・デザイン結 代表

例えば
突然歯が痛くなったとします。

かなり痛いし

歯茎は腫れていたとします。
 

土曜の夜中で
救急病院には行きにくいです。
翌日は休日ですから歯科医院は休みです。

しかも連休で月曜日も休み。

 

こんなとき

あなたはどうしますか?

A痛み止めを飲む

B我慢して痛みに苦しむ

多くの人はAを選択するのではないでしょうか。

では、怒りならどうでしょう?
今回は怒りの痛みについて考えます。
 

怒りは痛みの記憶を残す

 

歯医者さんに

診てもらわなければいけないような歯痛

それを怒りに例えて考えてみましょう。

 

どうしても我慢できない怒りは

経験したことはありませんか?

私には経験があって

あまりにも嫌だったので

怒りを感じた相手との交流はそれ以来

避け続けています。

数日前、友人との雑談で

そのことについて話しました。

 

友人も同じ相手に対して

同様のことがあり

今その人と交流していません。

 

私たちは本当に強い怒りと悲しみを

感じました。

 

言っても変わらない相手だったので

私たちは離れることを選択したのです。

 

そのときは本当に辛くて

胃潰瘍にもなり鬱症状も感じました。

私にとって忘れ難い

悲しくて嫌で辛い出来事。

 

でも、もう過去のこと。

過ぎたことです。

 

今はなんとも思っていません。

怒りは感じません。

 

それなのに

何故このことを

友人と話題にするのだろうと

ふと違和感を覚えました。

 

過ぎたことなのに・・・

 

話の内容は

どこかその人を批判していて

こだわっているのです。

 

過ぎたことなのに

蒸し返したくなるのです。

 

無意識の何かが

そうさせるのです。

あっ・・・

 

怒りを感じたときの

強い痛みの記憶が

疼いてしまうのかもしれない。

 

私にも友人にも。

 

頭では

もう処理が終わったことなのに

心の中のどこかに傷はあるよ

と叫んでいる。

 

その傷は

無視されたくなくて

だから話題にしている・・・。

怒りを行動に変換したけれど

 

怒りは悪いものではありません。

行動のエネルギーになります。

 

私が怒りを感じたとき

相手と争うことではなく

 

そ怒りのエネルギーを

行動力にして

私たちはパーソナリティ障害など

色々なことを調べることができました。

 

人間の多面性を理解し

物事の捉え方も変わり勉強になりました。

 

相手に対する感情はそれで消えたのです。

 

でも

怒りを感じたときの瞬間の胸の強い痛みの記憶は

心の傷として残っている。

 

それと向き合い

その傷の手当していないと

 

傷はいつまでも忘れないでと

疼いてしまうのではないだろうか・・・。

 

初めてそう気づきました。

心の傷をよく眺めること

 

良いことも悪いことも大切な記憶。

 

今の私は

良い体験からだけ出来ているわけではなく

嫌なことや恥ずかしい体験も

私を創っています。

怒りを感じたときの醜い自分を

認めなくて消しゴムで消し去るのは

不自然なのかもしれません。

 

尊敬していた相手への

深い失望を感じたときの喪失感は

強く胸を抉りました。

それは

自分を被害者としてとらえたときです。

 

しかし

全ては自分の鏡だとも分かっている。

私はそのときに感じた強い怒りは

最終的に自分に対する怒りだと知っています。

 

そう考えると

過去にどこかで誰かに

このような深い失望感を与えているに違いない。

 

それこそが認めたくないことです。

 

そう理解すればするほど

私の深い部分で

自分で自分を傷つけていました。

 

そう。

私だって人を傷つける。

私だってかっこ悪い。

自分のエゴを

無意識で認めるときは

悲しく辛く恥ずかしいからこそ

あのときあんなに怒りを感じたのです。

 

自分の中に全くないものだったら

あんなにも不快感は感じません。

 

心の傷に塗る薬

 

心の奥から

無意識にある本音が

次から次へと聴こえてきました・・・。

 

心に塗る薬があったらと思ったら

 

先日直感で購入した一冊の本を手に取り

読まなければいけないように感じました。

その本のタイトルは「ゆるすということ」

ジェラルド・G・ジャンポルスキーの名著です。


愛結(まなゆい)というプログラムを

以前学びました。

 

愛結は言葉による開放で

不思議な力があります。

ボイスマルシェでも

セッションでやるときがあります。

 

ただ愛結は

他の方が作ったプログラムです。

 

どうしてそれが良いのか

あまり腑に落ちていなくて

半信半疑でした。

人には

理解するタイミングが

あるのかもしれません。

 

本を読み

きちんと言葉の意味や効果を

静かに理解できました。

 

ゆるすということ

 

最初のケースですが

耐え難い歯痛に苦しみたくなければ

痛み止めを飲めばいいのです。

 

痛みを我慢しても

良いことはありません。

 

私も心の傷が痛いのだから

痛み止めを塗ることを

選べいいのです。

四の五の考えないで

ゆるすことを選択すればいいだけ・・・。

 

本は偉い人の自己啓発本にありがちな

上から目線の言葉ではなく

自分が傲慢だったことや

ゆるすことの不安も

正直に書いてあり

 

読む進めていくうちに

言葉が心にどんどん入りました。

 

ゆるさないと決めれば

苦しみを味わうだけ。

ゆるすと免疫力は高まる。

裁くのをやめる 

それだけで幸せになれる

 

痛みの記憶に苦しみたいか

楽になりたいか

選ぶのは自分です。

 

ゆるす覚悟 ゆるす決断

 

覚悟を決めて

そのときのことの全てを

理由なしに、屁理屈もつけずに

シンプルにただ、ゆるすことにしました。

 

ゆるそう・・・

 

あのときのことを

その人を

ゆるそう・・・

ゆるそう・・・

そう決めて

そう自分に声をかけ

そう感じたら

 

心が穏やかになっていき

どんどんその出来事が遠くにいきました。

 

自分の罪悪感も浮かび上がります。

 

罪悪感を感じ続けている

そんな自分をゆるそう・・・

 

自分を

ゆるそう・・・。

ゆるそう・・・。

 

言葉の意味は考えません。

どんどんゆるしていくだけ。

ただそれを

意識してイメージします。

 

心の風景がどんどん変わります。

 

自分を苦しめているのは自分

 

このことはすぐ

家族とも話しました。

 

意見も評価もせず

私の話を聴いてもらいました。

 

自分が自分を許せなくて

色々なことが起きてしまったことを

自分で気づきながら

どんどん話しました。

 

家族が

話を理解していなくてもいいのです。

でも聞いてくれる人がいるから

話せました。

 

他界してしまった両親のことも

どうにもならなかった災害や事故も

自分が変えられなかった組織や会社も
 

それをゆるせない自分を

 

話せば話すほど

ゆるすことができました。

ゆるすは

許すでも

赦すでも

恕すでもありません。

 

ただ

ゆ・る・す

それだけで

意味は考えません。

 

単純に、

ただ、ゆるす

 

とそういうだけで

心の傷の痛みが薄くなっていく

どうしてなのか分かりませんが

大丈夫と同じくらい

素直に受け入れました。

 

ゆるしがもたらす

心の平和や穏やかさに

ただ身をゆだねる。

 

温泉に入って

何も考えず気持ちが良いのと同じように

心も体もほぐれます。

肩に載っていた重荷が軽くなり

全く関係ないと思っていた出来事も

ゆるせました。

 

自分で原因は探し薬は自分で調合

 

その関係ないと思う出来事が

11月から最近までの私の体調不良の

原因でした。

 

ストレスと疲労から

11月に一過性全健忘になってしまい

迷惑をかけたこと。

 

そのときの自分をゆるせないこと。

 

そのときに自分に対する怒りは

完璧主義の私を傷つける

大きな痛みでした。

 

誰も私を責めないのに

心の中のネガティブな自分の分身が

私を嗤い、私を責めていて

心も魂も痛いままなのです。

その痛みを忘れないように

巧妙に

関連することを

思い出させてしまうのです。

 

そのことに気づき

向き合い

 

ゆるしました・・・。

 

NRTワークと同じように

全てがつながっていきました。


過去の出来事も

嫌だと思っていた私の中の相手の姿も

私の中の痛みの記憶も

ゆるすたびに

消えていきました。

とても自由で軽くて

素直でしみじみと

穏やかな気持ちを

本当に久しぶりに感じています。

 

どう伝えていいのか分かりませんが

幸せとはこういう感覚かな

そう思います。

 

怒ることとは

ゆるさないこと

 

ゆるしていないことは色々な理由があります。

 

ゆるすことは

怒らないことではないと思います。

 

怒った感覚から抜け出す

魔法なような薬。

 

私にはそう感じます。

 

心が痛い原因は人それぞれ。

心に塗る薬も皆違います。

 

「大丈夫」や「ゆるす」という言葉に

アレルギー反応をおこす人もいます。

 

でも

自分に合う薬を諦めないで。

 

あなたにあった痛みを取る薬。

きっとあると思います。

*************

今回のことを体系化して

ワークにしてみます・・・。

 

アンガーマネジメント協会のアンガーマネジメントと

アンガーマネジメント研究会のアンガーマネジメント

 

NLP心理学、Labプロファイル、サイモントン療法を

愛結やU理論、NRTやPCMを融合したものを

自分なりにやってきたことを。

 

あたま・こころ・からだを調える

未来マネジメントのプログラムとして

方法を伝えてもいいかなぁ・・・。

 

未来マネジメント勉強会

少しずつ広げていってもいいかなぁ・・・。

 

※NRTはNLPラーニングの

山崎啓支さんが開発した

心を介抱するプログラムです。

Natural(自然)

Returning(回帰)

Transformation(変容)

 

オリンピック

今日は女子が活躍しますね。

 

どんな結果が出ても

今日そこにいる彼女達が今ここに

集中する姿を応援しようと思います。

 

 

 

クローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバー

札幌未来マネジメント3月17日こちら

東京リスクマネジメント3月11日 こちら

ボイスマルシェ(匿名電話相談)はこちら
研修・セミナーのお問い合わせはこちら

クローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバー