怒りから生まれるもの・・・共感から生まれるもの・・・ | 桜井妙の「新ストレスと怒りの調理法」

桜井妙の「新ストレスと怒りの調理法」

★職業:講師 ★専門:ストレスマネジメント アンガーマネジメント コミュニケーション危機管理 ★特徴:「あたま・こころ・からだ」をととのえる ★㈱コミュニケーション・デザイン結 代表

危機管理ばかり続いたのでコミュニケーションの話へ

行動が重要ですが、行動の元のエネルギーの源は何ですか?

ある会社の方にその会社の良くない評価を他の方から聴いたので
ニュートラルにその内容を伝えました。
いわゆるクレーム(バッドコメント)を間接的に伝えたのです。
 
※クレームを思い出すと体感覚的に影響するのでクレームブュルレの映像にしてみました♪
 

その時、この方からこのバッドコメントは会社には伝わらないだろうなと
直感で感じました。

それは、相手の表情や声のトーンで読み取れましたが
その方のことを言っているわけではないのに
すごく辛そうな顔をして、もう聴きたくないという表情を一瞬したからです。

こんな風に喜怒哀楽スイッチが入ったときは
この喜怒哀楽の気持ちを本人が乗り越えないと
事柄は進みませんから、無理だろうな・・・と感じました。

過去と他人は変えられないのですが
過去の自分と照らしあわせて考えることがあります。

過去の私はクレームが来る会社の社員でした。
グッドコメントもたくさん来る会社でしたが
整備の不具合や経営悪化に伴い
耳が痛くなる多くのコメントが洪水のように目の前に現れました。

そのとき、自分の心身の状態が悪化してしまったことを今思い出せます。
当時は分からなかったのですが、多くの社員の状態は一気に悪化していきました・・・。

クレームは酷く人間を傷つけます。
大抵の場合結果が重視され、過程は無視されますから
クレームを受けたらプロセスを説明したくなる気持ちが湧きます。

しかし、それは「言い訳」と捉えられ
余計にクレームする人の気持ちを逆なでします。

何故なら・・・クレームした人にも喜怒哀楽があって
クレームするときは多くの場合哀しみと怒りが発端で
その人の心は深く傷ついているか大きな怒りが発端ですから
その感情を理解しないで事の説明をしても火に油を注ぎます。

人は皆最善を尽くしています・・・。

腹黒い悪代官のような人は滅多にいないのです。

誰しもがその時BESTかBETTERだと思う行動を選択していますが
結果が悪いときは、自分にも失望します。

親から怒られたときの気持ちを思い出すと分かります。
一方的に叱られ、言い訳を許されず、死にたくなるような絶望感と
誰も味方がいない孤独感で辛くなかったですか?

親子は、力関係はハッキリしていますから
叱られたことを受け入れて、自分は駄目だと思いませんでしたか?

身心の状態は
クレームを受けた人の方がはるかに悪くなるのは
「あなたは悪者!」というレッテルが、
目の前の結果とともに水戸黄門の印籠のように立ちはだかり
釈明できないような強烈な敗者になるような恐怖感が原因でもあります。

さて
先に記述したケースでいうと私は伝え方を失敗しました。
相手が悪いのではなく、私が方法を間違えました・・・。

事実だけを述べたのですが、
相手へのペーシングに欠けていたのです。
ペーシングとは共感力です。

共感しないで伝えるとき
伝えるべき内容は、感情という門が立ちはだかり
そこで止まってしまうのことに気が付きました。



こういう時は、
変わるべきは相手ではなく私ですね


間接的なクレームをどう伝えるか・・・。
戦争して伝えるのではない
相手が静かに受け入れて、事態が変わらなければいけない
それには私はどうすべきか・・・。

過去を思い出すとクレームを受けるときは
胃が痛くなる思いでした・・・。
その胃の痛さを感じないようなクレームの伝え方もあったような気がします。

思い出そう・・・どういういう伝え方だっただろう・・・。

私が闘うべき相手は常に自分
私に関係ない会社の話であっても、ここで問題なのは
私が厚意で伝えようとしたことが伝わらなかったコミュニケーションリスクです。

こういうときに、私の頭からは喜怒哀楽のモードスイッチは
完全に消えています。

怒りもなく哀しみもないとき
良いアイデアが浮かびませんか?


雨がひどくなってきました。

 

雨降って地固まる!
雨のち晴れ!

雨があるから晴れがとても嬉しいですね♪