子供たちが小さかった頃は、夫が一緒に選んで可愛らしく贈りものをしてくれたりもありましたが、ここ5年ほどは年頃的にちょっと冷めた感じで完全に普通の日曜日でした。
そもそも毎年、家族が元気でいてくれる事こそがこの上ない贈りものだと思っているし、こういうの本当に気にしていなかったのですが、いざ思いがけなく頂くと、気を遣わせて申し訳ないという気持ちと、ただ嬉しいとか感謝とかいう言葉で表せないような大きな気持ちが広がっていきました。
その日、長女と軽くお昼を食べに出掛けていたはずの次女が1人で帰宅して、玄関で「お母さーん!!!」とやたら大きな声で叫んでいたので、何やら引き締まるような心持ちですぐ玄関へ向かうと、少しぎこちない感じで「あの、これ」と差し出されました。
私が御礼の気持ちを重ねて述べると、次女は目をこすって静かに泣き始めていました。
私は少し驚いて、いくつか思いつく理由を尋ねたものの、ただ首を横に振って泣いていました。
頑張って贈りものをいろいろ見て探したあとで無事に渡せてホッとしたのか、わからないけれど、もしかしたら涙が溢れた理由は彼女自身にもわからないのかもしれない。込み上げる気持ちが強い時ほど、言葉にできないことが多かったりする。
いつでもずっと、大好きだよ。彼女を抱きしめて、それだけは伝えました。
この数分間の出来事、この先もずっと忘れないだろうなぁ。
ちなみに、次女が母親(私)への贈りものを選ぶのに姉(長女)を誘ったところ、私は自分の買い物がある!とバッサリ断られ別行動になったとの事。いや、それもまた今の長女らしくて全然いいんだけど笑。
そんな長女も、小4くらいまでは真っ直ぐに母親を慕ってくれて、お手伝いで少しずつ貯めたお駄賃で私にピアスの贈りものをしてくれた事もあったな…もちろん今も使わせてもらっています。小5くらいを境に、成長にともなって私に対する彼女の接し方が変化していったけれど、私の中では心の抽斗にしまいこんでいるあたたかい出来事で、この先もずっと忘れない思い出のひとつ。