小林カツ代さんと本田明子さん | 【ゆの里通信】お水を生かした癒しの場

【ゆの里通信】お水を生かした癒しの場

「伝える」から「伝わる」へ
日々、考えている「お水」のまわりの出来事を綴っていきます


2017年8月のブログで、
料理家・桧山タミ先生のことを書きました。
桧山料理塾を主宰し、若いころ、
私はそこの塾生だったと。


食の道へ入ろうと具体的に
思わせたのが桧山タミ先生なら、
それ以前に、食の楽しさ、
料理の世界の奥深さを教えてくれたのは、
テレビでおなじみの小林カツ代さんでした。


高校生のころから、本好きの私は、
カツ代さんの本は、ほとんど持っていました。
料理もさることながら、
その文章がほんとうに面白いのです。
大阪出身の方らしい軽やかな文体。
そばで話されているように語るエッセイも
抜群でした。


それまでの料理の基本を
ユニークにくずして、
いつも作る側の立場に立って作られる
料理は、愛に満ちていました。


今流行りの「時短」や「つくりおき」料理は、
カツ代さんの料理の工夫の成果では
ないでしょうか?


ほうれん草は葉の方から茹でてもOK。
「鰤の照り焼き」は焼いた後に
タレに絡めればOK。
ときには、マックのバーガーとポテトチップでも
大丈夫よ。楽しさが一番なのだから。


カツ代さんは、料理の基本を知りながらも、
誰よりも、食の楽しさを重視する方でした。


食の雑誌を大阪で出版していたころ、
大阪人のよしみで編集部はカツ代さんを
取材。そして私が東京・神楽坂に
引っ越したあとは、神楽坂の女性コーラス隊に
カツ代さんが入られることがあって
直接おめにかかったことはなかったのですが、
強いご縁を感じていました。


そのカツ代さんの愛弟子、内弟子が
本田明子さんです。
そして、なんと本田さんは
「ゆの里」のお水のファンだったのです!!


ああ、このご縁をなんと言葉にしたらいいのか!


本田さんの料理本は、
カツ代さんの「声」が聞こえるようで、
そこに流れるリズムは、もう、
師匠のカツ代さんそのもの。
語りかける優しい言葉の端々に
カツ代さんが息づいているのです!


そして、本田さんから送られて本
『一生食べたいカツ代流レシピ』を
読んで、嬉しさで胸がいっぱいになりました。



2005年にくも膜下出血で倒れられて
2014年に逝去されたカツ代さんが
シニアに向けていままでの料理を
組みなおして、より食べやすいように
バトンを渡すレシピの数々。
本田さんが整理し、読みやすいように
一冊の本に編集されたのです。


介護ど真ん中の私にとっては、
個人的にも、いま一番欲しい
料理の情報ばかりでした。


本の帯には、
80歳になっても美味しく食べられる
「ハンバーグとは?」と書かれていますが、
若い人こそ、ぜひ、読んでほしいです。


カツ代さんの料理は、
食卓。たとえ一人になっても
テーブルを前にして、「おいしい」の
声が聞こえる食卓なのです。


うれしいな、有難いな。


こうしてちゃんと、ぴったりの方が
ぴったりのタイミングで、
引継ぎ、受け継がれるのですね。


本田さん、ご本、ありがとうございました!
「ゆの里」関係者、全員に紹介させてくださいね。