感謝を形にしていますか? | 井上浩二の「現在(いま)を考える。」

感謝を形にしていますか?

プレゼントは、貰っても、上げても嬉しいもの。先日の父の日に、実感しました。海鮮大好きな親父様に、喜んでもらおうと思って栗ガニをGET。92歳になった親父様に、「カニなんて最近食べてないだろ?」と聞くと、「そうだなぁ」とあまり気のない返事。「このカニ美味しいんだよ」と、甲羅にほぐした身にカニ味噌を和えた料理を作って出してあげたら、「旨い!」と自然と言葉が出て満面の笑み。料理した私も、本当に嬉しかった。一方、我家では家族がエールビール詰め合わせを用意してくれて、楽しくDinner。肩こりを直すための頭皮マッサージャーのプレゼントも。日頃の感謝を形にする。する方も、される方も、本当に素敵な時間を過ごせると改めて感じました。

 

頑張っている人みんなを感謝できるようにする
父の日、母の日、こどもの日、そして敬老感謝の日。一般的には、全ての人に対する感謝を伝える機会が用意されている。しかし、ビジネスではどうかなぁ、と個人的には疑問に思う事が多々あります。表舞台と言うか、売上を作る営業に対しては、表彰制度とか歩合とかを用意している企業は多い。しかし、ビジネスを回していくために必須の営業業務や経理に対して、営業と同様に皆の前で褒められ、感謝される制度を用意している企業は少ないように思います。ミスなく正しく事務処理を行い続ける、生産性の低い業務を地道に改善するなどということも、営業同様に重要な仕事なのに。生産現場も同様。ミスなくちゃんと生産ラインを稼働させ、歩留まり率も高める。そのラインを正しく運用し続けるために、日々の点検整備を怠らない。そして、日々の改善により生産性を高める。在庫管理業務や購買業務なんかもなくてはならない仕事ですよね。こういうビジネスの基盤をしっかりと作り続けている組織と人、所謂「縁の下の力持ち」的な仕事をしている人達に対して、「やって当たり前」でミスしたら減点のような考え方で運営されている企業が沢山あるように思います。個人的には、こういう仕事をしている人達にももっとスポットライトを当て、表舞台で感謝の意を表する場を持つべきだと心底思います。発揮している付加価値に応じた報酬制度も大事ですが、人ってお金だけで動いているわけではない。皆の前で褒められる、感謝の意を評されるだけでも、やる気も仕事に対してのコミットメントも高まると思います。(勿論、それに応じた身入りも大事ですが。)頑張って何かをしてくれている人に対して皆が感謝の意を表する場がもっと増えると、家族、会社、国、社会といったコミュニティが今よりずっと居心地が良くなると思います。口にして感謝し合う、形にして褒める場って、気持ちいいですからね。