ポストコロナの準備は出来ていますか? | 井上浩二の「現在(いま)を考える。」

ポストコロナの準備は出来ていますか?

羽田空港の混雑、凄いです!保安検査場に入るのに、30分以上の物凄い長蛇の列。人の動きが元に戻ってきたんですねぇ、きっと。しかしながら、コロナで削減した働き手は元に戻っていない。きっと、キャパオーバーでこんな状態になっているのではないかと個人的には思いました。ここのところ、あらゆる面でポストコロナへの移行が急速に進んでいますが、あらゆる場でその対応は準備できているのかな?
 
如何に働き手を戻すか?
飛行場も航空会社も、大変なんでしょうね。コロナで人材をカットして来ましたから。そこに、急に需要が戻っても簡単に働き手を手配できないですからね。昨年から、出張でホテルを利用していても、この問題の難しさを感じます。お客様が用意して下さるので、結構良いホテルに泊まらせて頂いているのですが、そのサービスレベルの低下は明らかです。混んだレストランで、お客様の動きを気にせず歩くスタッフ。ビュッフェの食事を手にしているお客様にぶつかり、お皿に乗せてきた食事が散乱。ビュッフェの人気メニューが空になっても、放ったらかし。で、何もせずにぶらぶら店内を歩いている。こんな光景をここのところよく目にします。一度解雇した働き手は、簡単には戻らない。新たな人材を雇っても、教育が間に合わない。こんな課題を持っている、これから持つ企業が増えるのかな。そうなると、少しでも良い人材を確保しようと、また超売り手市場に戻るのかもしれませんね。その競争の中での賃上げ。このトレンドは、今後加速するかもしれませんね。しかし、お金で釣った人は、お金で簡単に他へ移る。こういう時こそ大事なのは、その企業の本当の魅力を再確認して伝えること。ここで働くのが楽しい!と思ってくれる人材にこれを伝え、共鳴して職場を選んでもらえるようにすることなんじゃないかと、個人的には思っています。でも、なかなかそうはならないんですよねぇ。コロナで少々シャッフルされた労働市場、ここでちょっと立ち止まって考えることも重要。どんな場で、どんな人と働けて、どんな喜びを得られるのか。そういうことをアピールする企業は、働く場を求める人の心にも声が届くんじゃないか、なんて事を考えたりしちゃいます。
 
新たな仕組みの構築
一方、人材が足りないのならITなども駆使して、省力化に取り組むことも大事ですよね。今日、個人的にはちょっとビックリすることがありました。(多くの方は、もうご存じかも知れませんが。)春休みを終える息子を羽田に送って行ったのですが、ANAさんのチェックインはかなり進んでいるような気がしました。カウンターの前に自動チェックイン機があり、ここで荷物に付けるタグシールまで印刷される。ま、これは今までもあったと思うのですが、荷物預けまでセルフになっている。勿論、何人かのスタッフがパスポートチェックなんかをやっていますが、荷物を預けるカウンターには人がいない。つまり、以前は人がいるカウンターだけでしか荷物預かりを対応してくれなかったのですが、今は全カウンターフル稼働。自分で荷物をベルトコンベアの上に乗せて、自動チェックイン機で発行した旅券のバーコードを読ませるだけでOK。こうすることで、少ない人でより多くの荷物預かりを可能にしている。素晴らしいですね。お客様も、荷物預けの待ち時間が減ってハッピー!ITなどを使う場合には、相応の検討や投資が必要になる場合もありますが、今ではコストの低いITサービスもクラウド上で色々と提供されている。そういうものも最大活用して、新たな仕組みを構築する、業務の在り方を0ベースで見直すなんて事もこれから以前より重要になるのでは。以前の在り方に囚われない取り組み、そういうことが今後求められるし、そういう対応を早く取り入れる企業がどんどん新たな成長軌道に乗れるのかな、なんて事を個人的には思います。