邪魔/奥田英朗 | RYUJIのサブカル批評

邪魔/奥田英朗

奥田英朗の小説は大好きで、殆ど読んでいるのだが、中でも一番好きな小説は「邪魔」だ。


僕はこの小説を読んでいる間中、変な緊張感を覚えて、ずっと胸が高鳴っていた。

つまり、かなりスリリングな気分にさせられる作品という事だ。


人間の中にある「欲望」とか、「性(さが)」とか、あらゆる嫌な面を浮き彫りにしていく展開に、読者はヒリヒリするような緊張感を強いられる事となる。


比較的多い登場人物を、ここまで掘り下げた力量は賞賛に値する。


気分が良い時に読む事をお薦めする。鬱の時に読むと、かなりブルーな気分になってしまう恐れがあります。


あと、タイトルが秀逸。


採点/90点


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