story 118 学園祭
学園祭当日
朝
学校にて・・・
楓(もう準備は始まってるかな。)
(ちょっと遅れてしまった。)
(まっいいか。)
(別にやる事ねーしな。)
楓を横切ろうとする一人の女性がいる。
楓(あの人、すげー美人。)
(も、もしかして・・・)
(沙織さん!?)
そして、その女性は楓を横切って行く。
楓(あの人が噂の沙織さんかなぁ~。)
(めちゃくちゃ綺麗な人だった。)
(しかし、良い匂いしてたなぁ~。)
(目と鼻の先だった。)
(んっ!?)
(待てよ・・・)
(今、完全に1メートル以内にいたよな・・・)
(確かに綺麗だけど、惚れるまでは行かないよな。)
(って言うか、沙織さんじゃないかもしれないし。)
(俺、見た事ねーしな。)
(でも、あんな綺麗な人見た事ないもんな・・・)
(やっぱ、あの噂はデマだったのかな。)
(大体、全ての人が惚れる訳ねーか。)
時は流れ・・・
学園祭が始まる。
楓「ヘタクソ!!」
綾乃「えー!!」
「全然ダメだね。」
「こうやって丸くしていかないと。」
楓はタコヤキを焼いている。
綾乃「やっぱり上手だね。」
楓「こんなの簡単だよ。」
「川村もやってみなよ。」
綾乃がタコヤキを焼くのにチャレンジする。
楓「ダメ。ダメ。」
「こうするんだよ。」
楓が綾乃の手を持ってタコヤキの指導をする。
綾乃「うわー!!」
「凄いまん丸だよ。」
楓(川村の手に触れちゃった!!)
(何ドキドキしてんだろ、俺。)
(あー!!やっぱ川村いいわ。)
綾乃「どうしたの!?」
「私の顔に何かついてる!?」
楓「い、いや、べ、別に。」
「こんな事で関心するんだなぁーと思って。」
「だって、生まれて初めて焼いたもん。」
「おっ!!そろそろいいんじゃない!?」
「食べてごらんよ。」
「俺が焼いたから美味しいよ。」
綾乃はタコヤキを食べる。
綾乃「凄く美味しい!!」
楓「だろ。」
「本当に美味しいよ。」
そこに結人が現れる。
結人「女にうつつを抜かしてるとは余裕だね、木村君。」
楓「何がだよ。」
「楓も出るんだろ!?」
「沙織姫争奪戦。」
「おっ!!」
「そうだ!!」
「結人、沙織さんの写真持ってねーか!?」
「さてはお前も本気で狙っているな。」
「まーお前じゃ無理だけどな。」
「何てったって沙織姫は俺のモノだから!!」
「ぎゃははは!!」
「解った。解った。」
「で、持ってんの!?写真。」
「しょーがねーな。」
「俺が極秘で入手した沙織姫の写真見せてやるよ。」
結人が楓に写真を見せる。
楓(や、やっぱり!!)
(今朝、見た人だ!!)
楓「やっぱり!!」
結人「んっ!?」
「俺、今朝会ったぞ!!」
「何!?」
「でも、やっぱあの噂は嘘だな。」
「1メートル以内に入ったって惚れねーもん。」
「お前の見る目が無いだけだろ!?」
「で、どうだったんだよ!!」
「いや、マジで綺麗な人だった。」
「惚れる、惚れないは別にしても何かオーラみたいなモンが出てたな。」
「く、クッソー!!」
「話とかはしたのか!?」
「する訳ねーだろ!?」
「別に俺、興味ねーし。」
「でも、良い香りだったぞ。」
「にゃは。」
「ま、マジで・・・」
「ちょっと俺、捜してくるわ。」
「ちょっと沙織さん見たからって勝った気になるなよ!!」
「沙織姫は俺のモノだからな!!」
「べ、別になってねーよ・・・」
結人は去って行く。
綾乃「あれ~!?」
「タコがもう無いよ。」
楓「あっ!!」
「教室に忘れて来た!!」
「俺ちょっと取りに行って来るわ!!」
「ねー木村君。」
「何!?」
「木村君も沙織さんのイベントに参加するんだ。」
「えっ!?」
「い、いや・・・」
「拓也がどうしてもって言うからさ~。」
「まー確かに綺麗な人だったけど、あー言うタイプの人好きじゃないし。」
「そっか・・・」
「やっぱり出るんだ・・・」
「た、ただ参加するだけだよ。」
「断ったら拓也に悪いし。」
「じゃ!ちょっとタコ取ってくるな。」
楓はタコを取りに教室へ向かう。
楓(逃げるように去ってしまった。)
(って言うか、思わず嘘付いてしまった。)
(あー!!何やってんだろうな、俺。)
(やっぱ、参加するの止めようかな!!)
(って言ってもマジで拓也には悪いしな。)
(別に沙織さんには興味ねーけど、あの野郎には負けたくねーし・・・)
楓の前に沙織が現れる。
楓(あっ!!)
(沙織さんだ。)
沙織「御機嫌よう。」
そう言って、沙織は楓を横切って行く。
楓(ま、マジで!?)
(な、何だこの気持ちは!?)