story64 これで良かったんだ・・・ | りょうの一期一会

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story 64 これで良かったんだ・・・







一方




拓也達は






早紀「ここでいいよ。」





拓也「なー早紀。」





「分ってる。」

「拓也君の気持ちは分ってる。」

「だからもういいよ。」

「今日はありがとう。」







「拓也君元気でね・・・」






早紀の目からはまた涙が・・・






拓也「・・・」






早紀「何か今日は泣いてばっかりだね。」

「じゃー私行くね。」









帰りかけた早紀を拓也が引き止める








そして、抱きしめる・・・







拓也「わ、悪い・・・」






早紀「もういいよ。」

「謝らなくてもいいよ・・・」








「楽しかった・・・」





「ご、ごめん。」










「じゃー今日からは良い友達でいようね。」

「学校で会っても無視しないでよ!!」

「約束だからね。」






「・・・」





「じゃー私、帰るね。」









精一杯の笑顔で









早紀は拓也の下を離れる・・・









1度も振り返る事なく早紀は去っていく・・・









早紀(た、拓也君さようなら・・・)

(涙が止まらない・・・)






(いつもみたいに「別れたくない」って言えば良かったかな。)






(でもこれ以上は続けられない・・・)









拓也は呆然と経ち尽すだけだった・・・









拓也(すごく大切な物を無くしてしまったような・・・)

(これで良かったんだろうか・・・)









(これで良かったんだ・・・)














D.Aにて





楓と英二が話をしている











「俺ってなんなんでしょうね。」

「英二さん聞いてます!?」




英二「何回も聞いた!!その話!!」



「葵、葵って言っておきながら!!」

「なんなんでしょうかこの性格!!」




「男なんてそんなもんよ。」

「お前らまだ若いんだから後先考えずに当たって砕けろ!!」






楓(当たって砕けろっか・・・)





「俺が楓ぐらいの頃はもう凄かったぞ!!」







ここから英二の独り言が始まる・・・







「英二さん!!」

「もうその話何回も聞いたんですけど・・・」

「その話しか無かったりして。」






「ば、バカ言ってんじゃねーよ。」

「お、俺がお前らの頃なんかウハウハよ。」

「彼女に苦労する事なんか無かったぞ!!」

「か、片手じゃ足りないぐらいだな!!」






「ふーん。」





「今までそんな話聞いた事無い・・・」

「嘘臭いなー・・・」








「ば、バカ!!」

「そんな話人にベラベラ喋るか!!」

「た、拓也聞いてみろ!!」

「拓也に!!」













拓也「俺も聞いた事無い!!」













がーん!!


英二「い、いつの間に・・・帰ってたんだ・・・」




拓也「俺も兄貴のそんな話聞いた事ないなぁー」


「おう!!拓也!!」






「は、話してなかったっけ!?」

「あはっ・・・」






「まーその話は聞かなかった事にしておきますね。」







「ぎゃはははは!!」

「ぎゃはははは!!」





「お、お前らなー・・・」










「兄貴ビール頂戴!!」

「じゃー俺も!!」




「お前ら未成年のくせに!!」




「ほらよ!!」





拓也は一気に飲みほす





拓也「お代わり!!」





「拓也君良い飲みっぷりだねー」








拓也はまた一気でビールを飲む









「お、おい・・・」









そして、4杯目を口にした時







楓が止める









「何やってんだよ!!」

「飲みすぎやぞ!!」

















拓也「これで良かったんだ・・・」