story 52 頼む
翌日
昼休み
秀人「楓！！」
楓「い、伊賀さん！！」
「ちょっといいか！？」
「あ、はい。」
「お前も知ってるだろう！？」
「あの時居てたから！！」
「俺と玲奈が幼なじみだって！！」
「あ、はい。」
「あれから拓也はどうしてる！？」
「どうしてるって言われても・・・」
「彼女とはうまくやってんのか！！」
「いや、そーでもないみたいですけど・・・」
「俺がどうこう言う問題でもないがアイツは俺しか頼るヤツ居らんからな！」
「聞いてしまったんだよ！！」
「な、何をですか！？」
「玲奈の気持ちを！！」
「アイツ拓也の前では強がって見せてるけど、実はどう接していいか分らなくなってる！！」
「その原因をつくってるの俺にあるからほっとけないんだけど」
「アイツ拓也の事マジで惚れてる！！」
「えっ！！」
「でも振られたって・・・」
「だから素直になれなかったんだとよ！！」
「アイツすごい後悔してる！！」
楓（やっぱりそうだったのか！！）
「お前から拓也に伝えてくれねーか！？」
「アイツの気持ちを！！」
「昔はあんなヤツじゃなかったんだ・・・」
「俺が居る為にアイツはあんな風になっちまって・・・」
「アイツには幸せになってもらいたい！！」
「アイツが男の事を俺に話したってのは初めてなんだ！！」
「だから頼む！！」
「俺に玲奈の事言って来た時の拓也の目はマジだった！！」
「アイツの事を許してやってくれるなら玲奈と付き合ってあげて欲しいんだ！！」
「まーアイツには今、彼女が居るらしいが・・・」
「ちょっと話してやってくれ！！」
「あ、はい！！」
「拓也、喜びますよ！！」
「彼女いてますけど、あれは絶対玲奈ちゃんに振られたから作ったって感じですから！！」
「あー！！」
「悪かったな！！呼び出して！！」
「いや！でも伊賀さんって皆が言うほど怖い人じゃなくて良かった！！」
「きっちり伝えておきます。」
「おう！頼むぞ！！」
秀人と話終えた楓は教室に戻る
綾乃「大丈夫だった！！」
楓「えっ！？何が！？」
「伊賀さんに呼び出されてたでしょ！！」
「あ、あー！！」
「伊賀さんって皆が言うほど怖い人じゃないよ！！」
「何もされなかったの！？」
「いや、だからそんな人じゃないって！！」
「多分、正義感が強い人なんだよ！！」
「曲がった事は嫌いそう！」
「だからトラブルとかにも巻き込まれたりするんじゃないかなー！！」
「ふーん。」
「で、何、話してたの！？」
「それは内緒！！」
「えっー！！」
「教えてくれてもいいじゃん！！」
「あはっ！」
「川村って最近明るくなったね！！」
「えっ！！」
「そ、それどう言う事！？」
「なんか話していて棘がなくなった！！」
綾乃（そー言えば木村君と話する時だけ他の人とは違う・・・）
（飾らない自分でいられる・・・）
キーン、コーン、カーン、コーン！！
昼休みも終わる
ピカッ！！
光が差し、一瞬目の前が明るくなる
楓（な、なんだ！？）
（なんだこの見た事ない奴等は！！）
（合コンでもしてるのか！？）
（男「ふっ！！」）
（「どうせこいつ等は俺の金が目当てなんだ！！」）
（「金さえあれば何でも手に入る！！」）
（女「あれー！？何一人暗くなってるの？」）
（「一緒に飲もうよ！！」）
（男「あ、あー」）
楓（今度は何だ！？）
（また見た事ない所）
（しかしあの男どっかで見た事あるんだけどなー）
（な、何！？）
（告白してる！！）
（えっ！？）
（相手は萌子！？）