↑先日 Amazon で購入した「Fender Mexico 純正 Vintage "U" Shape Maple Neck for Classic Series '70s Stratocaster 3点止めネック交換用(並行輸入品)」をFender Japan ST-72に接合して弾いていまが、今のところ問題無いようです。
 
 
↑写真の左側が元々付いていたST-72SC(スキャロップ指板)のネックで、右側が購入したFender Mexicoのネック。
 
なにこれ?構造が違うじゃん!と驚きましたが、普通に接合出来ました。しかし、気になったので調べてみたら…
 

https://www.ikebe-gakki.com/web-ikebe/fender_j-limited-tm-series/index72.html

 

↑上記リンクは「マイクロティルト」でググってヒットした「イケベ楽器」様の「タイムマシーン・シリーズ」の紹介ページなのですが、そこで↓以下の写真を発見し、驚きました。

 

 

↑ネックポケットに、ネックと同サイズの円形の金属プレートが埋め込まれているのです。
 
それに対して、自分のST-72SCのボディーはどうなってるか?というと、以下の写真の通り↓です。
 
 
構造が違うのです。接合できて弾けてるから良いものの、事前にシッカリ調べなかったのは反省すべきですね(汗)
 
 
↑今更もう遅いけど(涙)もう一度 Amazon の商品ページを見てみたら、ネック裏の写真もちゃんと掲載されていました。
 
この写真を注意深く見ていたら「自分のネックとは、接合部の構造が違うじゃん!」と気付いたと思います。
 
ネック接合で重要な、接合部のアップの写真も載せてくれればいいのにとは思いますが、ちゃんと確認しなかった自分が馬鹿なのでありますね(涙)
 
 
自分は、↑商品写真のこれだけ見て「ラージ・ヘッド、トラスロッド・ナットはブレット・タイプ。これで間違いない!」とボディとの接合部の事など全く頭に無く「見つかってよかった!」と喜んで注文してしまったのです(汗)
 
今後、パーツ類を通販で買う時は要注意!と頭に刻み、マイクロ・ティルト・アジャスト機構について復習してみますと・・・
 
リットーミュージックのムック本「Fender Stratocaster」には、この機構が付いた3点止めネックが製造されたのは「71年後期から82年初頭まで」となっている。
 
さらに「83年以降のコンテンポラリー・モデルの中には、4本のネジでネックをボディに固定する方式ながらマイクロ・ティルト・アジャスト機構を備えた物がある」とあります。
 
ま、自分のは「USA」じゃなくて「Japan」ですが・・・
 
 
↑今回購入したネックには、接合用のネジ穴が4つ空いていましたが、商品名には「'70s Stratocaster 3点止めネック交換用」とありました。
 
実際、自分は3本のネジで止めたのですが、このネックは「83年以降の4本止めネック用のマイクロ・ティルト・アジャスト機構付き用のネック」でしょうね。
 
ってことは、商品名からして間違ってることになります。まったく、もう!と今更文句を言っても遅い(涙)ちゃんと調べなかった自分の責任ですよね・・・
 
おまけに、円形の金属プレートを収めるためのネックの凹みの位置がセンターから左へずれている。これは、不良品と言って良いのではないでしょうか?
 
う〜ん、こういうのを「アウトレット商品」と呼ぶんでしょうか?なんつって、穴を塞いでボディに付けちゃったから、後の祭り(汗)
 
そもそも、↑このネックを店頭で見たら、買う人はいないでしょう。ま、今回は教訓になりました。今後、通販でネックは買うのはやめようと思います。やっぱり、ちゃんと現物を見て買わなきゃダメですね・・・
 
 

また、↑再度、イケベ楽器様のページのネックの写真を見てみると、自分が買ったネックのようにネジ穴が4本空いていません。

 

これこそが正真正銘の「'70s Stratocaster 3点止めネック」というわけですね。

 

今頃気付いても後の祭りだし、普通に弾けてるからいいか?とは思うものの、ネック交換は成功とは言い難いです。ってか、失敗でしょう(涙)

 

 

ちなみに、↑ネックプレートの穴からレンチを差し込んで回してみて、マイクロ・ティルト機構は正常に機能することは確認済です。ちゃんと機能するのが、せめてもの救い・・・

 

でも、弦高を限界まで下げて弾かない自分には、この機構はあまり必要ないので、目一杯緩めて機能をオフにしました。

 

それはともかく、今回のネック交換で「マイクロ・ティルト・アジャスト機構のネックとボディの接合部分は、形状の違いに要注意」という教訓を得たわけですが、このことは、ストラト弾きにとっちゃ常識なんでしょうか?

 

ま、いいや。もう3点止めネックのストラトは買いません(笑)また、ギターのネックに限らず、通販で並行輸入の商品を購入する際は要注意という教訓も得ました、というか、もう買わん。

 

 

↑で、色々あったけど「やっぱり新しいネックは気持ちええわ!」と喜んだのも束の間、3弦をチョーキングしたらナットから弦が外れて、唖然としてしまいました。

 

自分は、20年以上エレキ・ギターを弾いているのですが(万年初心者レベルですが)こんなことは初めてです。少々驚きました。

 

さらに、6弦でリフを弾いたら、同様にナットから弦が外れ「なんじゃこりゃ!?」と開いた口が塞がりませんでした。

 

特に太い弦を張ってるわけじゃないのに、ダメだ、こりゃ(涙)これはもう、ナットの溝を広げるしかないわけですね。

 

 

↑ナットから外れた弦を戻し、ナットを確認。6弦・5弦は「弦がナットの上に乗ってるだけ」って感じです。う〜ん…

 

これじゃ、外れるわけですね。出荷する前に、ちゃんと商品をチェックして頂きたいもんだと思います(怒)

 

 

↑こちらは、自分の GrassRoots G-SE(ストラトモデル)ですが、こんな感じに弦がナットの溝にピッタリと収まってるのが普通ではないでしょうか?

 

自分が持っている他の全てのストラトのナットを見てみましたが、他は全てシッカリと弦がナットに収まっていました(当たり前です)やはり、こういう所が並行輸入品の問題点なんでしょうかね・・・

 

そこで「エレキギター ナット 溝切り」とググってみると、トップに表示されたのは、Amazonと楽天に出品されているヤスリの数々でした。

 

なるほど、こういう物が有るわけだ。なんせ、ナットで悩んだ事は初めてなんで、お恥ずかしい。全く知りませんでした。

 

 

↑幾つか商品を見た中で「Phoenix ダイヤモンドヤスリ 140mm×10本セット【ギターメンテナンス用】フレット・ナット・サドル・ブリッジ・ピックガード研磨/ビニールグリップ付き<長期保証45日間>」と言う商品を注文しました。

 

グーグル検索では、その他にも溝切りの方法を解説したブログなどが多数あり、それらを参考にして自分で溝切り、ってか、溝を拡げる作業をやってみることにしたわけです。

 

どうやら最終的には紙ヤスリで仕上げるようなのですが、この並行輸入品のネックめ、てこずらせやがって、もう!

 

で、注文した上記写真のヤスリですが、これがなんとナット専用ではなくて、殆ど使い物にならず。自分の馬鹿さに、我ながら呆れてしまいました(涙)

 

 

↑Amazon で購入したのは「Phoenix ダイヤモンドヤスリ 140mm×10本セット【ギターメンテナンス用】フレット・ナット・サドル・ブリッジ・ピックガード研磨/ビニールグリップ付き<長期保証45日間>」です。

 

商品価格は¥1,198、配送料が¥400、代引き手数料が¥324、合計¥1,922。1,000円くらいの品が2,000円近くになることに納得できず、貯まっていたポイントで購入したので「0円」で済みました。

 

この商品のユーザーレビューには「ギターメンテナンス用とあるが、ナットの溝切り専用の商品ではない」「6~3弦は問題ないが、1&2弦の溝に入る細いヤスリが無い」と言う物があったので「ナット溝切りヤスリ」でも検索してみると・・・

 

 

↑こちらは、Amazonに出品されていた「HOSCO Luthiers Tools ナットやすり TL-NF10」という商品です。これこそが、各弦に対応した「ナット専用」のヤスリで、価格は¥14,300。う〜ん、結構な値段するもんなんですね(汗)

 

ユーザーレビューには「代用工具より精密かつ早い作業ができる。値段は高いが、自分でギターをいじくるのが好きな人にはおすすめ」とありました。

 

しかし、自分は今後ナットの溝切りをすることはないだろうし、安い代用工具でいいや!と思い、1,000円くらいの商品を注文したわけです。これが失敗でした(涙)

 

次は、ナット溝切りに関する基礎知識、自分で作業する時の注意点を調べてみることにしますか。オイラは6〜3弦の溝を少し拡げる(深くする)だけだけど、何も知らないんで・・・

 

ナットの溝切りに関する情報収集。検索結果の中で「ギター・ナットの溝切りは自分でやっても大丈夫?」ってページを発見したので、以下にリンクを張らせて頂きました。

https://realplayers.jp/nut-fluteddrill

 

上記サイトの冒頭には「ナットの溝切りは簡単そうに見えて、実は難しい。リペアショップで調整してもらうことがお勧め」と記載がありましたが、自分でやってみることにしたわけで、注意点を整理してみると・・・

 

自分のナットは、溝が弦に対して細いので「僅かに溝を拡げる必要がある」が、溝を拡げ過ぎてしまうと、ナットで弦が固定されず弦がナットの溝の中で暴れてしまい、開放弦を弾いてもサステインが得られずに、音が濁ってすぐに途切れてしまう、と。それは絶対に避けなきゃいけませんね。

 

ってことで、ナットの溝の幅は、弦にしっかり合った状態にしなければならないわけですが、ま、当たり前の話ですよね。

 

また、ナットの「溝の深さ」も重要。例えば、3弦だけ深く溝を切ってしまったら、押弦がおかしなことになっちゃうわけで「指板のRに対して調整された深さに溝を切ること」が必要だと。ま、これも当たり前と言えば、当たり前かもですね。

 

さらに、ナットの溝が弦の通過する角度に対して斜めにずれてしまっても、弦と弦の幅がバラついたり、弦の振動がしっかり得られないとありました。

 

しかし、自分は新たに溝を切るわけじゃないので、ここは気にすることはないでしょう。

 

ということで「ナットの溝の幅、深さ」に注意する必要があるわけですが、以上の事は当たり前と言えば、当たり前の話ですよね。

 

でも、事前にシッカリ読んで確認しておいて良かったです。ナットは非常に重要なパーツ、たかがナットだろ?と侮っちゃいけませんね。

 

そして「ナット溝切り専用ヤスリ」で作業せよ、と有りましたが、自分は現在のナットの6〜3弦部分を僅かに、3弦なら0.1mm程度拡げて深くすれば良いので、安い代用工具で良いだろうと購入したわけですが、それが失敗だったわけです。

 

ま、失敗したとしてもナットを交換すりゃいいわけで(それも面倒ですが)やってみることにしたわけです。

 

 

↑で、今回購入した10本のヤスリの中で、何とか使えそうなのは、写真の2本だけでした。ま、ナット溝切り専用ヤスリじゃないから仕方ないっすね(涙)

 

 

↑こちらは作業前の Fender Mexico(並行輸入品のネック)で、6弦と5弦は「ナットの上に乗ってるだけ」の状態。

 

3弦をチョーキングしたら外れてしまったので、6弦・5弦・3弦のナットの溝をヤスリで削って拡げてみました。

 

 

↑こちらは作業後。6弦と5弦は、まだ弦が少しナットから飛び出していて「もう少し削ろうかな?」と思いましたが、この状態で弾いてみたら問題無かったので、今回はここで止めました。

 

ヤスリは、1回往復させるだけでナットが削れる確かな感触がして、各弦で5〜6回ほどヤスリの直線部分を往復させただけ。作業は5分も掛かりませんでした。

 

 

↑しかし、自分のGrassRoots のストラト・モデルは、弦がナットにシッカリと収まっています。やはり、これが理想なんじゃないでしょうか。

 

やはり、弦とナットの幅がピッタリ合って、なおかつ指板の微妙なRに対応した仕上げにするには「ナット溝切り専用ヤスリ」でないと、無理でしょう。

 

↑調べてみると、ナット溝切り専用ヤスリは2,000円代でもあるようです。この商品は、1本のヤスリがそれぞれ2本の弦に対応しているので、良いかもしれません。

 

↑また、溝を少し広げるだけなら、もっと安い商品も出ていますね。自分は、これを最初に買えば良かったんです。

 

 

また、某楽器店のサイトで「ナット溝調整」の価格を見てみたら「1,575円〜」となっていました。その程度の金額なら、1万円くらいするナット溝切り専用ヤスリを買って自分でやる必要ないと思いますね。

 

でも、ギターをショップに預けなきゃいけなかったりするのかもしれませんね。

 

 

↑ちなみにこちらは、自分が所有しているFender Japan の別のストラトです。

 

6弦と5弦はナットから弦が少し飛び出してるけど、弾くには全く問題無い感じです。

 

 

↑ナットを削り終わり、溝に残った削りカスをダスト・クリーナーで吹き飛ばしてから・・・

 

 

↑ナットの溝にセラミック・グリスを少々塗り、チューニングして作業終了です。

 

模型店で買ったこのプラモデル用のグリス(確か500円もしなかったと思う)は、友人から勧められて使っています。

 

以前、ギター雑誌でイングヴェイのギター・テクのインタビューを読んだのですが、イングヴェイのギターのナットの溝とストリング・ガイドの裏には粘度の高いグリスを塗っていると書いてあったんで、自分もやってます。

 

 

↑なんとか作業終了。Amazonで買った、やたらナットの溝が浅かった並行輸入品の Fender Mexico のネックを接合した Fender Japan ST72。

 

Fender Mexicoさんよ〜、出荷する前に、ちゃんとナットの溝をチェックしてくださいな〜!やっぱ、並行輸入品のネック単体を買うってことは問題有りなのかな・・・